研究課題
申請者らは糸球体腎炎感受性因子であるOpnの多型により修飾されるインテグリン結合サイトを阻害する新規アナログを作成し、Opnの多型部位の阻害による新たな膠原病治療戦略の確立を目的に研究を行うことを企図し、以下の結果を得た。1.蛍光ビーズを用いた蛋白相互作用解析によるOpn結合阻害蛋白候補のスクリーニンぐとしてFluorometric Microvolume Assayの原理によるAlpha ScreenによりOpn機能阻害蛋白をスクリーニングし、この部位に結合アフィニティーをもつ蛋白をこの段階で80クローンに絞り込んだ。次に、GST-capture ELISAを用いて、詳細に候補蛋白とOpnの結合アフィニティーを濃度勾配をつけて解析し、疾患感受性アレルのOpnに高アフィニティーを示し、疾患抵抗性アレルのOpnではアフィニティーの落ちる蛋白を5クローン選択した。2. Opn結合阻害蛋白のin vitroにおける二次スクリーニング上記1.でスクリーニングされた結合アフィニティーを持つ蛋白について、in vitroにおけるOpn機能阻害が行われるか、bioassayを用いて検索した。免疫担当細胞とのOpn結合アフィニティー阻害能の解析および 阻害蛋白による免疫機能modulationの解析をそれぞれ行い、5クローンから3クローンをOpn結合阻害アナログの候補として見出した。これらのクローンにつき、マクロファージ活性化、マクロファージ遊走、脾細胞を用いた抗体産生誘導能・T細胞活性化能(Th1, Th17)の阻害などについて詳細に解析を行い、少なくともMφのT細胞活性化能、特にTh1活性化能を抑制することを見いだした。さらに、これらのアナログを膠原病モデルマウスMRL/lprやMXH/lprにしたところ、特定のアナログが糸球体腎炎の発症・進展を抑制する傾向を見いだした。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)
J Immunol.
巻: 190(5) ページ: 2129-2137
DOI:10.4049/jimmunol.1202196.
日本臨牀 増刊1
巻: 71 ページ: 493-496
Int J Oncol.
巻: 41(2) ページ: 449-456
DOI:10.3892/ijo.2012.1462.
J Drug Deliv.
巻: vol 2012 ページ: article 842785
DOI:10.1155/2012/842785.
J Immunol Methods.
巻: 387 ページ: 57-70
10.1016/j.jim.2012.09.011.
臨床免疫・アレルギー科
巻: 58 ページ: 136-142