研究課題
基盤研究(C)
検討したすべての臓器の癌でアナフィラトキシン C5a の受容体(C5aR)発現が種々の割合でみられ、数種の癌細胞株も発現していた。C5a は癌細胞の運動性を高め、主として癌 MMP-8 分泌促進作用に伴って C5aR 発現癌細胞のマトリゲル浸潤活性を亢進した。C5a の癌浸潤亢進はヌードマウス皮膚移植でも再現された。さらに、C5a は C5aR に依存して癌増殖や肺転移を促進した。また、癌細胞は膜表面のフューリン様セリンプロテアーゼによって血漿中の C5 から C5a を産生し、 自己の浸潤性を高めた。 C5a の癌細胞活性化作用は抗 C5a抗体、 抗 C5aR 抗体および C5aR 拮抗剤で、 癌細胞の C5a 産生作用はフューリン阻害剤で抑制された。 以上の結果は C5a 産生を介した癌自己活性化経路の存在と C5a-C5aR、 癌プロテアーゼを標的とした新規癌治療法の有効性を示唆する。
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