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2012 年度 実績報告書

糞線虫排除におけるIgEの役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22590384
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

松本 真琴  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40380521)

研究分担者 中西 憲司  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
研究期間 (年度) 2010-10-20 – 2013-03-31
キーワード蠕虫 / 免疫 / IgG / IgE / Fc受容体 / 肥満細胞
研究概要

糞線虫Strongyloides venezuelensis(以下SVと略)は齧歯類の小腸粘膜に寄生する。SV感染は宿主に強力なTh2応答を引き起こし、その結果として抗体のクラススイッチが生じ、IgG、IgEが大量に産生される。本研究においてこれらの抗体がSV排除に関与しているかを検討した。
昨年度までの研究で抗体のクラススイッチが起こらないAID欠損マウスはSV排虫遅延を呈すること、AID欠損マウスに感染マウス由来血清を投与すると排虫遅延が回復すること、感染血清から精製したIgEが排虫活性を発揮することを示した。また、高親和性IgE受容体FceR1欠損マウスでは排虫遅延が認められなかったことから、IgE非存在下ではIgGがIgEの機能を代償している可能性が示唆されていた。今年度は先ず、IgEだけではなく、IgGも排虫活性を有することを示した。次にIgEとIgGはそれぞれFceR1と低親和性IgG受容体FcgRIIIを介して働いていることを証明した。FceR1欠損マウスにおいてIgGのFcgRIIIへの結合を阻害すると排虫が遷延すること、またFcgRIII欠損マウスにおいてIgEを抗体で中和すると排虫が遷延することを示した。これらの結果はIgE非存在下ではIgGがIgEの機能を代償しており、IgG非存在下ではIgEがIgGの機能を代償していることを示している。一方、IgGとIgEを両方投与したときは単独投与に比較して排虫活性が強まることから、IgGとIgEは協調的に働いていることも分かった。IgGとIgEは肥満細胞欠損マウスにおいては排虫活性を示さなかったことから、これらの抗体の標的細胞は肥満細胞であることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] IgG and IgE collaboratively accelerate expulsion of Strongyloides venezuelensis in a primary infection.2013

    • 著者名/発表者名
      Makoto Matsumoto, Yuki Sasaki, Koubun Yasuda, Toshiyuki Takai, Masamichi Muramatsu, Tomohiro Yoshimoto, Kenji Nakanishi.
    • 雑誌名

      Infection and Immunity

      巻: Vol.81、No.7 ページ: 2518-2527

    • DOI

      DOI: 10.1128/IAI.00285-13

    • 査読あり
  • [学会発表] 感染後産生されるIgGとIgEはヴェネズエラ糞線虫の排除を促進する2013

    • 著者名/発表者名
      松本真琴
    • 学会等名
      第82回日本寄生虫学会大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130330-20130330
  • [学会発表] Antibody-mediated expulsion of Strongyloides venezuelensis in a primary infection.2012

    • 著者名/発表者名
      松本真琴
    • 学会等名
      第41回日本免疫学会総会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20121207-20121207
  • [学会発表] ヴェネズエラ糞線虫に対する抗体依存性排虫機構2012

    • 著者名/発表者名
      松本真琴
    • 学会等名
      第77回日本インターフェロン・サイトカイン学会学術集会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20120622-20120622

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公開日: 2014-07-24  

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