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2011 年度 実績報告書

NK細胞のリステリア感染における役割と2本鎖RNAによる感染抵抗性増強機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22590388
研究機関群馬大学

研究代表者

江本 善子  群馬大学, 保健学研究科, 研究員 (30542344)

研究分担者 江本 正志  群馬大学, 保健学研究科, 教授 (70232981)
キーワードリステリア / NK細胞 / インターフェロン-γ
研究概要

昨年度は、各種遺伝子欠損マウスおよび/または各種抗体を用いてNK細胞を消失させたマウスにListeria monocytogenes (EGD株)を感染し、感染抵抗性並びに標的臓器における肉眼的並びに病理学的解析を行った。
そこで本年度は、NK細胞のリステリア感染症における真の役割を明らかにするため、各種遺伝子欠損マウスおよび/または各種抗体を用いてNK細胞を消失させたマウスにListeria monocytogenes (EGD株)を感染し、血液中並びに標的臓器のサイトカイン産生量、および標的臓器に存在または集積する細胞の動態を解析した。
その結果、NK細胞が存在している状態と比べて、NK細胞の存在しない状態では、予想通り血液中のインターフェロン-γのレベル並びに標的臓器におけるインターフェロン-γ産生細胞数が著しく減少することが明らかとなった。また、リステリア感染前後における標的臓器内に存在あるいは集積してくる炎症性細胞数を比較したところ、NK細胞の存在しない状態のほうが、NK細胞の存在する状態よりも炎症性細胞の数が有意に減少していること、並びにNK細胞の存在しない状態では、樹状細胞と思われる非常にユニークな細胞の出現してくることが明らかとなった。
これらのことは、これまでNK細胞が多量にインターフェロン-γを産生することにより、細胞内寄生細菌感染症に対する防御に重要な働きをしているという既成概念を覆すだけでなく、NK細胞から産生されるインターフェロン-γは細胞内寄生細菌感染に対しては重要な役割をしていないことを強く示唆している。以上のことから、本研究は、細菌学、更には免疫学の発展に寄与するところが極めて大である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

腰椎変性側弯症と診断され手術を受けたが、術後の回復が思った以上に悪く、療養に時間を要したため。

今後の研究の推進方策

今後は、NK細胞の強力な活性化剤であるPolyI:Cを投与することにより、感染抵抗性がどのようになるか、また標的臓器における炎症はどのようになるかを、細胞並びにタンパクレベルで解析する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Amelioration of murine listeriosis in the absence of NK and NKT cells2013

    • 著者名/発表者名
      Kaneko M., Emoto Y., Yoshizawa I., Hurwitz R., Brinkmann V., Kafmann S.H.E., Emoto M.
    • 学会等名
      第40回日本免疫学会総会・学術集会
    • 発表場所
      幕張
    • 年月日
      20131127-20131129
  • [学会発表] Amelioration of murine listeriosis in the absence of NK and NKT cells2013

    • 著者名/発表者名
      Emoto Y., Yoshizawa I., Hurwitz R., Brinkmann V., Kafmann S.H.E, Emoto M.
    • 学会等名
      Joint annual meeting Italian Society of Immunology, Clinical Immunology and Allegorogy, and German Society of Immunology
    • 発表場所
      Riccione, Italy
    • 年月日
      20130928-20131001
  • [学会発表] Amelioration of murine listeriosis in the absence of NK and NKT cells2013

    • 著者名/発表者名
      Emoto Y., Yoshizawa I., Hurwitz R., Brinkmann V., Kafmann S.H.E., Emoto M.
    • 学会等名
      8th International Congress of Bacteriology and Applied Microbiology
    • 発表場所
      Sapporo
    • 年月日
      20130905-20130910
  • [学会発表] Amelioration of murine listeriosis in the absence of NK cells and NKT cells2013

    • 著者名/発表者名
      Kaneko, M., Emoto, Y., Yoshizawa, I., Hurwitz, R., Brinkmann, V., Kaufmann, S.H.E. Emoto. M.
    • 学会等名
      第22 回日本生体防御学会学術総会
    • 発表場所
      那覇
    • 年月日
      20130629-20130701

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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