• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

病原性大腸菌の初期感染時における免疫反応抑制機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22590389
研究機関大阪大学

研究代表者

戸邉 亨  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70207596)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード病原性大腸菌 / O157 / 病原因子 / 炎症応答
研究概要

感染初期における宿主応答のひとつである免疫細胞における炎症応答に対する腸管病原性大腸菌EPECおよび腸管出血性大腸菌EHECの影響と制御に関与する病原因子の解析をおこなった。ヒト由来細胞株THP-1をマクロファージ様に分化させた後、EPECを感染させると炎症性サイトカインの一種であるIL-1βの産生が抑制された。この現象はIII型分泌 (T3S) 依存的であること、LEE領域以外のT3S分泌タンパク質(エフェクター)が関与していることが明らかとなり、エフェクター遺伝子を探索したところNleAおよびNleEであることを見いだした。NleEはNF-κB活性化経路を阻害することからIL-1βの転写を抑制していると考えられた。一方、NleAはCaspase-1の活性化およびインフラマソームの形成を抑制することを見いだした。実際に、NleAを発現するEPECを感染した場合、NleAを産生しない変異株に比べインフラマソームの形成の低下が観察され、インフラマソーム形成に中心的な役割を果たすASCタンパク質の多量体形成が顕著に減少していた。以上のことより、NleA がインフラマソームの形成を阻害する新規の機能を持つ病原因子であることを明らかとなった。NleAは、多くのEPECおよびEHEC 株が共通に保有する病原因子であり、インフラマソームの活性化の抑制は病原性に重要な機能のひとつであると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 腸管出血性大腸菌の病原性発現制御のネットワーク2013

    • 著者名/発表者名
      戸邉亨
    • 学会等名
      第155回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130329-20130329
    • 招待講演
  • [学会発表] 病原性大腸菌による宿主細胞の炎症応答調節機構2013

    • 著者名/発表者名
      顔宏哲、戸邉亨
    • 学会等名
      第86回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2013-03-19

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi