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2010 年度 実績報告書

合成ステロイドCSAの感染症治療薬へのアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 22590397
研究機関札幌医科大学

研究代表者

磯貝 浩  札幌医科大学, 医学部, 准教授 (50137436)

研究分担者 磯貝 恵美子  東北大学, 農学研究科, 教授 (80113570)
キーワード感染症 / 微生物 / 抗菌 / CSA
研究概要

CSA-13でコートしたハイドロキシアパタイト(HA)やCSA-13を混合した歯科用セメントでのS.mutansの増殖阻止作用について検討した。本実験での培養条件下でCSA-13のコートをされなかったHA表面(2.5×10^5/cm^2)には細菌のバイオフィルムが24時間の静置で形成された。それに対し、CSA-13でコートされたHA表面には検出限界(1.1×10^1/cm^2)以上の細菌が認められなかった。
CSA-13をコートしたHAおよびコートしていないHAをBHI培地中に浸漬しS.mutansの増殖に及ぼす効果を比較した実験ではCSA-13をコートしたHA小片は細菌の増殖を著明に抑制した(14.6% vs medium only, P<0.01)。これに対し、CSA-13のコートをしていないHA小片はS.mutansの増殖を抑制せず、かえって増殖の促進を示した(144.9% vs medium only, P<0.01)。
走査電子顕微鏡観察において、CSA-13をコートされていないHA小片表面には平均3.3±2.4×10^5/cm^2の球菌が観察されたが、CSA-13をコートされたHA小片表面には球菌が計測されなかった。歯科用セメントにCSA-13を混合した場合の細菌に対する増殖抑制効果は著明であった。増殖抑制効果はCSA-13の濃度が100μg/gでも認められた。本実験で、これらの歯科材料はS.mutansの定着や増殖をほぼ完全に阻止した。
本研究結果から、実際の歯科診療において細菌感染に起因する口腔疾患の予防・治療にCSA-13をコートあるいは混合させた歯科材料を使用することによる有用性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] High expression of MeCP2 in JC virus-infected cells of progressive multifocal leukoencephalopathy brains2011

    • 著者名/発表者名
      Shirai S, Takahashi K, Kohsaka S, Tsukamoto T, Isogai H, Kudo S, Sawa H, Nagashima K, Tanaka S
    • 雑誌名

      Neuropathology

      巻: 31 ページ: 38-41

    • DOI

      10.1111/j.1440-1789.2010.01122.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 口腔におけるカセリシジンファミリ-抗菌ペプチドCAP18/LL37の微生物制御2010

    • 著者名/発表者名
      磯貝浩、磯貝恵美子、奥村一彦、南場研一、北市伸義、大野重昭、角館直樹
    • 雑誌名

      J.germfree life gnotobiol.

      巻: 40 ページ: 8-13

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 消化管由来の病原および非病原細菌を摂接種されたマウスにおける単一細菌の定着と炎症性サイトカインおよび末梢血細胞数2010

    • 著者名/発表者名
      磯貝恵美子、磯貝浩、小林美智代、奥村一彦
    • 雑誌名

      無菌生物

      巻: 40 ページ: 50-53

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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