研究課題
基盤研究(C)
モルモットサイトメガロウイルス(GPCMV)は、先天性CMV感染を小動物で唯一起こす。我々は、線維芽細胞での増殖に不要だが個体での増殖に必須な1.6kbのゲノム領域を同定し、この領域が細胞指向性に関与するヒトCMV UL128及びUL130蛋白に相同性を有するGP129及びGP131をコードすることを明らかにしてきた。本研究では、線維芽細胞で正常に増殖できるGPCMVゲノムがクローニングされたBACの構築に成功し、BAC改変系を用いて、GP129、GP131及びGP133に変異を導入したGPCMVをそれぞれ作製し、これらの糖蛋白がGPLや上皮細胞株GPC16での増殖には不要であるが、単球・マクロファージへの感染に必須であることを明らかにした。線維芽細胞と感染マクロファージを共培養すると線維芽細胞でウイルスが増殖した。マクロファージは、個体内での感染伝播に重要な役割をもつことから、その細胞指向性は個体での効率的な感染成立に密接に関連していると考えられた。
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