研究課題/領域番号 |
22590432
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
浅尾 裕信 山形大学, 医学部, 教授 (80250744)
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研究分担者 |
奈良 英利 山形大学, 医学部, 助教 (00375338)
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キーワード | IL-21 / Ape1/Ref-1 / TH17 |
研究概要 |
IL-21はTGF-βやIL-6、IL-23と共にTH17細胞分化増殖に関与していることが知られている。IL-21の情報伝達機構の全容はまだ完全に明らかになってはいない。そこで私達はIL-21情報伝達に関わる分子の検索を行ってきた。その中で、マウスB細胞株においてIL-21刺激が多機能蛋白Apurinic/apyrimidinic endonuclease1/redox factor-1(Ape1/Ref-1)の発現を誘導することを発見した。Ape1/Ref-1のIL-21情報伝達における機能解析を行った結果、Ape1/Ref-1はIL-21情報伝達に必須な役割を担っていることを確認した。すなわち、Ape1/Ref-1のレドックスドメインを欠失した変異体はIL-21依存性B細胞株の増殖を抑えた。また、shRNAを用いてApe1/Ref-1をノックダウンした細胞株では、IL-21による細胞増殖能が失われること、さらにIL-21によるERK1/2の活性化が極めて減弱することを明らかにし報告した。 一方IL-21の生体内での機能を解析するために、以前私達が発見したIL-21アイソフォームをTリンパ球特異的に発現するマウスを樹立した。このマウスに対してDSSを接種させることにより腸炎を発症させた結果、野生型マウスと比べて明らかに大腸炎の症状が悪化し、炎症性細胞が誘導されていることを明らかにした(論文投稿準備中)。この系に対してApe1/Ref-1のレドックス阻害作用を持つ試薬を投与し、TH17細胞分化の異常など、現在その効果を判定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
プライマリーT細胞にshRNAを導入するためのウイルスベクターを用いた実験系の構築が遅れているから。
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今後の研究の推進方策 |
Ape1/Ref-1分子がいかにしてIL-21によるERK1/2情報伝達系を抑えているのかを合わせて解析する。Ape1/Ref1は多くの情報伝達分子の活性に関わっていることから、サイトカイン情報伝達においてさらに他の標的分子がないかどうかも検討して行く。
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