研究概要 |
マウスモデルの導入確立:実施計画に基づき、今年度はまずOVA水溶液を含ませたパッチを皮膚に長期間接触させTh2応答を誘導するTh2モデルを導入した。そして、Kaede-Tgマウスを用いてTh2応答成立時に皮膚炎部位を光照射して細胞をマーキングして24時間後に所属リンパ節を解析したところ、コントロールのPBS処理群に比べ、優位に多数の細胞移動の増加が認められた。移動する細胞サブセットの詳細を下内行っている。 皮膚感作部位から移出する細胞を同定・解析のため評価系確立:T細胞サブセット(Th1,Th2,Th17同定用に細胞内サイトカイン産生能の評価系、及びRT-PCRによるサイトカイン産生の評価系を導入確立した。 T細胞への抗原提示能及びTh2誘導能を検出:感作部位から所属リンパ節に浸潤した樹状細胞を精製し、OVA特異的OT-II T細胞と共培養し増殖活性、及び誘導されたT細胞のサイトカイン産生能を解析中である。 OVA特異的TCR-Tg T細胞移入による抗原特異的T細胞解析モデルの確立:Kaede-Tg OT-II T細胞を移入したC57BL/6マウスにTh2モデルと同様皮膚にOVAを頻回感作し、感作終了時にTh2所見を示すことを確認した。更に抗原特異的T細胞のFoxp3陽性及び陰性を区別するために、移入細胞用にKaede-Tg OT-II-Tg hCD2/Foxp3-KIマウスの作成を行った。 以上、今年度は、マウスモデルと検出系の確立を終了した。
|