医学部の臨床実習において学生が十分な臨床コンピテンスを修得するための新しい実習方法とされている長期統合型臨床実習(longitudinal integrated clerkship : LIC)について、その有効性を従来のローテート型臨床実習と比較検討するため、千葉大学医学部の臨床実習カリキュラムの変更を行った。まず、長期統合型臨床実習(LIC)を実施する目的、特色、方法、予想される成果について、千葉大学大学院医学研究院医学研究院の医学教育研究室で議論して書面にまとめ、平成22年9月21日に医学部の臨床カリキュラム部会で説明し、実施についての了承を得た。また、1.実施計画書、2.説明書、3.研究協力に関する誓約書・同意書を作成し、医学教育学会研究指針(案)を付して千葉大学医学部で倫理審査を受け、平成22年9月30日に実施の承認を得た(受付番号:1056)。医学部の5年次カリキュラムで臨床実習を行っている内科系講座(内科1:循環器内科+腎臓内科、内科2:糖尿病・代謝・内分泌内科+アレルギー・膠原病内科+血液内科、循環器内科、呼吸器内科、神経内科)で長期統合型臨床実習(LIC)の実施について検討した結果、内科1:消化器内科+腎臓内科の臨床実習において、約半数の学生が長期統合型臨床実習(LIC)を実施することを検討する予定となった。LICの実習機関として、千葉市立青葉病院内科、国立病院機構千葉医療センター内科が候補に挙がった。実施の詳細については、平成23年度も引き続き継続して議論を行うこととなった。上記により、長期統合型臨床実習(LIC)の実施に必要な基盤が出来た。
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