研究課題/領域番号 |
22590465
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安井 浩樹 名古屋大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (20362353)
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研究分担者 |
青松 棟吉 名古屋大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (30571343)
植村 和正 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40303630)
平川 仁尚 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (00378168)
櫻井 しのぶ 順天堂大学, 教授 (60225844)
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キーワード | 地域医療 / パブリックメディカルコミュニケーション / コミュニケーションギャップ / リミテッドヘルスリテラシー / Advanced OSCE / 多職種連携 / シネメデュケーション |
研究概要 |
1.コミュニケーションギャップを生み出す医療リテラシーギャップとその測定 PMC養成の前提である、コミュニケーションギャップについて、当初は医療リテラシーのギャップとして、主に北米における先行研究よりの測定を検討したが、日本との文化・社会的背景の違いを考慮し、日本に於ける医療リテラシーを測定することとした。さらに、地域医療にて一番問題となる地域医療リテラシー(CIL)に於けるギャップを測定するための質問票Chiiki-iryo literacy questionnaire (CILQ)の開発を開始した。 2.Chiiki-iryo literacy questionnaire (CILQ)の開発 CILを構成する要素として、医療保険、医療費、介護保険、メディア、薬剤、救急医療、かかりつけ医、健康管理の8項目を抽出し、それぞれに対して4問の質問を設定した。それらの質問は、Prochaskaの行動変容モデルにおける、無関心期~維持期を弁別可能なものとし、パイロットテストを経て暫定版を作成した。 3.PMC研究会の開発 平成24年2月21日(火)名古屋大学医学部において、PMC研究会を開催した。研究者による会議の他、医療ジャーナリスト後藤克幸氏による、「マスコミからみたパブリックメディカルコミュニケータの役割」、北海道薬科大学准教授野呂瀬崇彦氏による、「医療者と患者、医療者同士のコミュニケーションギャップとは」との講演を行い、マスコミの側からみた問題点,コミュニケーションに関する最新の知見を得て、次年度の方向性を確認した。 4.次年度への課題と方向性 CILQの性能試験と完成。:約200-300名を対象とした、性能試験を行いCILQを完成させる。また、PMC養成講習会(WS)の開催、平成24年11月24日(土)に名古屋大学で、第一回のPMC養成講習会を開催する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
PMC養成プログラムのコンテンツの一つである、コミュケーションギャップ測定ツールの開発において、当初予定していた北米式の質問票の適応に困難があり、さらに地域医療に関する医療リテラシーに絞り込む事に時間を要したが、着実に進んでいる。しかしながら、リーダーシップ、コミュニケーション、情報共有。マスメディアといった初年度に抽出した課題についてのコンテンツ開発がやや遅れており、24年度上半期重点的に研究・準備を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
上半期: CILQ性能試験(前半):一般ボランティア100名を対象に性能試験を行う。 PMC養成講習会開催にむけてのコンテンツ開発。 下半期: CILQ性能試験(後半および他の健康関連指標との比較) PMC養成講習会開催(医療関係者、医療事務関係者、介護関係者および学生を対象に開催) 次年度に向けて: CILQ(完成版)の様々な地域での応用と、健康関連・地域医療関連指標との比較を3年計画で行う。 PMC養成講習会の継続開催を目指す。
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