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2011 年度 実績報告書

問題基盤型学習の教育効果・コストに関する研究―チーム基盤型学習と対比して

研究課題

研究課題/領域番号 22590475
研究機関佐賀大学

研究代表者

小田 康友  佐賀大学, 医学部, 准教授 (60253621)

キーワード医学教育 / 問題基盤型学習 / チーム基盤型学習 / 教育コスト
研究概要

チーム基盤型学習は、学生主導の学習や問題発見・解決能力を養成する問題基盤型学習の長所を生かしつつ、欠点(多大な人的・時間的コスト)を補うものとして注目されているが、本研究では、その両者の教育特性を、学生側の要素(学習の網羅性、学習の深度、学習意欲)および教育側の要因(教育運営に要するコスト、教員の満足度)の両面から調査する。
H22年度は、佐賀大学3年次カリキュラムにおいて、問題基盤型学習(21週・18症例)とチーム基盤型学習(24週・45症例)を実施できた。これは日本におけるチーム基盤型学習としては、最大規模のカリキュラムである。H22年度は導入初年度であったために、学生の学習行動、学習到達度、コスト、教員の満足度および教員の意識調査を、アンケートや面接調査を通して行いつつ、カリキュラムの充実に力を入れた。
その結果、チーム基盤型学習は、学生の自己学習を強化し、症例討論への積極性も向上させるなど、期待通りの学習効果を得た。一方、臨床推論能力や、事後の学習については、問題基盤型学習の方が効果的である傾向がみられた。教育運営に必要なリソースは、グループ討論に教員を配置しないチーム基盤型学習では、教員数を年間でのべ110名(47%)削減しえたことをはじめ、学習教材の準備や事前打ち合わせなどに要する時間についても大幅に削減しえたため、これらの人的リソースは、他の教育充実のための活動へと割り振ることができた。H23年度はさらに両社の特性を生かしつつ、双方に効果的な実施方法とその効果を検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査は、カリキュラムの導入と並行して実施ており、データは予定通り収集できている。また、国内外専門家との情報交換も信仰しており、カリキュラム開発も進んでいる。

今後の研究の推進方策

学生や担当教員からの評価は概ね予想通りの結果となっている。教育の人的コストに関する改善効果は予想通りと言えるが、教員の教育準備・実施に関する心理的負担をも組み込んだ調査としたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Patient Satisfaction Questionnaire for Medical Students' Performance in a Hospital Outpatient Clinic2011

    • 著者名/発表者名
      Marita Fadhilah, Yasutomo Oda
    • 雑誌名

      The Tohoku Journal of Experimental Medicine

      巻: 225 ページ: 249-254

    • 査読あり
  • [学会発表] 佐賀大学におけるTBLカリキュラムの評価2011

    • 著者名/発表者名
      小田康友, 酒見隆信
    • 学会等名
      第43回日本医学教育学会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      20110722-20110723

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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