わが国では 6 週間保存用に開発された MAP 加赤血球製剤の保存期間が 1995 年以後、6 週間から3 週間に戻った。主因は低温(4℃)でも増殖しうるエルシニア菌混入の問題であった。一方、少子高齢社会になり血液製剤の使用は増え、供給困難になる恐れがある。血液製剤の細菌汚染のリスクやコスト等の問題を正しく評価し、再延長を考慮すべき時である。我々の検討から様々な状況の血液製剤においても細菌培養結果は陰性であり、細菌汚染は極めて稀といえる。従って、赤血球製剤の保存期間の 6 週間への再延長は十分に検討に値する。
|