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2011 年度 実績報告書

産科勤務医不足対策のための労働と賃金バランスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22590496
研究機関岡崎女子短期大学

研究代表者

米本 倉基  岡崎女子短期大学, 教授 (10390048)

研究分担者 真野 俊樹  多摩大学, 統合リスクマネジメント研究所, 教授 (20327886)
キーワード産科医不足対策 / 医師賃金 / 医師の労働 / 医師開業 / 医師のキャリア / 医師のワークライフバランス / 医師のキャリア
研究概要

本年度は、前年度の研究結果で確認された日本の開業医の報酬が欧米諸外国に比べ著しく高い水準にあること、それに対して日本の勤務医の報酬は低い水準であることから報酬格差は、開業医への転出の理由となっていることが示唆された。しかしその一方で、我が国の開業医は多額の個人の負債をかかえて、単独、かつ重装備で開業せざるを得ない事情を考えれば、直ちに開業医の診療報酬水準を下げるのではなく、むしろ勤務医の報酬水準は高める見直しと、それを公平に分配する医師の人事考課制度構築が必要であるとの結論を得た。また、近年、特に産婦人科で増加が著しい女性医師にワーク・ライフ・バランス支援政策の必要性に着目し発展的な研究を進め、その結果は「我が国における女性医師の現状-諸外国との比較を踏まえて-」という学会査読付論文としてまとめ報告した。具体的には、女性医師は、高い賃金を求める傾向よりは、子育て等の家庭との両立を求める傾向が強く、託児室や病児保育の充実や時短勤務、フレックス制の導入、当直選択制のさらなる制度促進が求められており、とりわけ産婦人科を含めた外科系の診療科目においては、複数主治医(チーム医療)と公正な人事評価制度の導入が労働と賃金のバランスは今後のマネジメントで重要であることが認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

勤務医と開業医の医師の賃金に関する国際比較からの論文、および医師のワークライフバランスに関する論文を発表し終えている。

今後の研究の推進方策

産科勤務医の賃金と労働を考えるとき、半数以上の割合を占める女性医師のワークライフバランスの検討が必要であることがこれまでの研究で明らかになった。したがって、研究完成年度ではこの分野において向けてインタビュー調査を行い、考察データの補強を行い論文として発表したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 我が国における女性医師の現状-諸外国との比較を踏まえて-2012

    • 著者名/発表者名
      米本倉基
    • 雑誌名

      同志社政策科学研究

      巻: 第13巻 ページ: 109-125

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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