研究課題
基盤研究(C)
本研究によって日本の開業医の報酬が欧米諸外国に比べ著しく高い水準にあること、それに対して日本の勤務医の報酬は低い水準であることから報酬格差は、開業医への転出の理由となっていることが示唆された。しかしその一方で、我が国の開業医は多額の個人の負債をかかえて、単独、かつ重装備で開業せざるを得ない事情を考えれば、直ちに開業医の診療報酬水準を下げるのではなく、むしろ勤務医の報酬水準は高める見直しと、それを公平に分配する医師の人事考課制度構築が必要であるとの結論を得た。特に産科で増加が著しい女性医師へのワーク・ライフ・バランス支援政策の必要性が浮き彫りとなり、発展的な研究を進め、女性医師は、高い賃金を求める傾向よりは、子育て等の家庭との両立を求める傾向が強く、託児室や病児保育の充実や時短勤務、フレックス制の導入、当直選択制のさらなる制度促進が求められており、とりわけ産科を含めた外科系の診療科目においては、複数主治医(チーム医療)と公正な人事評価制度の導入が労働と賃金のバランスが今後のマネジメントで重要であると認められた。
すべて 2013 2012 2011 2010
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
Bulletin of OKAZAKI WOMEN'S JUNIOR COLLEGE
巻: Vol.XL VI ページ: pp25-35
同志社政策科学研究
巻: 第13巻2号 ページ: 109-125
巻: 第12巻2号 ページ: 119-130