研究課題/領域番号 |
22590517
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
中嶋 克行 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (10444051)
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研究分担者 |
藤田 眞幸 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00211524)
岡島 史和 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (30142748)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 心臓性突然死 / スフィンゴシン1-リン酸 / リポタンパク二次元マップ / apoM / apoA-I |
研究概要 |
ポックリ病は、「健康な青壮年層の男性が夜間就寝中に突然発症して短時間で死亡する原因不明の病態」として知られてきた。通院歴もなしに短時間で死亡するため、臨床的に研究される機会はほとんどなく、ほとんど法医解剖で死因の究明がなされてきたが、その病因は全く不明である。本研究では我々が見出した血漿中レムナントリポ蛋白質とポックリ死との関連研究を発展させ、脂質性シグナル分子であるスフィンゴシン1-リン酸(S1P)やリポ蛋白質マップの違いなどを解析し、新しい診断、予知マーカーの確立を目指した。今年度はヒトアポリポタンパクM(apoM)の抗体(C末抗体)を作成し、2次元電気泳動マップへの応用を試みた。健常人の血漿タンパクを2次元電気泳動後にapoA-IとapoM抗体で検出したところ、apoMの一部はapoA-Iと同じ箇所に分布した。すなわち、HDL中にapoMが存在し、HDL-S1Pの分布を説明する。しかし、大部分はapoA-Iフリーの高分子のところに分布しておりapoMリッチな画分が存在することが判明した。そこで、密度勾配遠心法によってHDL画分を調整するとapoMはこのHDL画分に大半が存在しているが、2次元電気泳動をおこなうと、血漿の場合と同様にapoA-IとapoMの分布に解離がみられた。したがって、apoMの大半は高分子でかつ高密度画分に存在していると推定された。このapoMリッチ分画の実体は今後の課題である。健常人について、絶食、摂食の効果を調べたが、apoA-IとapoMによる二次元マップには大きなパターンの変動はなかった。残念ながら、今回の研究ではぽっくり病患者血清を用いたapoA-IとapoMの分布の違いなどを確定するにはいたっていない。今後も継続して調べる必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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