研究概要 |
細胞外に出たRNAが生体内の新しい凝固促進因子,血管透過性亢進因子であることが確認されている.その作用は膵臓型リボヌクレアーゼ(RNase1)によって抑制される.血管内におけるRNaseの詳細な発現や機能の解析はこれまで行われてこなかったため,我々は血液と接触する血管内皮細胞,血液細胞,悪性細胞におけるRNaseの発現と機能,及びその調節について解析した.その結果,血管内皮細胞のRNase1は病的に放出される細胞外RNAの作用から血管系を護っていることが示唆された.血球細胞や悪性細胞のRNA/RNase1機構も血管や悪性細胞の恒常性の維持に貢献していることが示唆された.
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