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2012 年度 実績報告書

質量顕微鏡を用いた新規疾患解析手法の実用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22590522
研究機関近畿大学

研究代表者

財満 信宏  近畿大学, 農学部, 講師 (40455572)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード質量顕微鏡法 / イメージングマススペクトロメトリー / イメージング
研究概要

本研究は新たな疾患組織検査手法として、質量顕微鏡法の実用性を検討するものである。質量顕微鏡法は組織切片を二次元に質量分析することによって、組織切片に存在する生体分子の局在を可視化する手法である。疾患検査法として質量顕微鏡法の実用性を判断するためには、多くの疾患に適用が可能であることを示すことが重要である。平成22年度まではATGL変異症を解析し、代謝異常が引き起こされている生体分子の同定に成功した。平成23年度は、粥状動脈硬化病巣の解析手法について検討し、新たな血管解析法として国際誌に発表した。平成24年度はATGL変異症の研究の継続及び腹部大動脈瘤(AAA)を解析した。
ATGL変異症患者由来細胞を用いて、脂質代謝異常を改善する成分のスクリーニングを行った結果、二成分に脂質代謝を改善する効果がある傾向が示された。
AAAは腹部大動脈の進行的な拡張を主病変とする疾患である。質量顕微鏡法によってAAA患者血管壁を解析した結果、血管拡張部位でヘムBの検出強度が有意に低下することを見出した。ヘムBの低下は血管壁における血液循環不全を示唆するものであったため、血管壁に血液を供給する役割を担っている栄養血管を病理解析したところ、拡張部位外膜に存在する栄養血管は閉塞していることを見出した。閉塞した栄養血管を質量顕微鏡法によって解析した結果、コレステロールエステルは観察されなかった。また、病理解析により、栄養血管の閉塞は、血管平滑筋の増加による内膜肥厚であることがわかった。以上の解析の結果から、AAA患者の血管壁では、栄養血管の閉塞による血液循環不全が生じている可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Adventitial vasa vasorum arteriosclerosis in abdominal aortic aneurysm.2013

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Tanaka and Nobuhiro Zaima
    • 雑誌名

      Plos One

      巻: 8 ページ: e57398

    • DOI

      doi:10.1371/journal.pone.0057398

    • 査読あり
  • [学会発表] メタボローム可視化の生命科学への応用

    • 著者名/発表者名
      財満 信宏
    • 学会等名
      生命医薬情報学連合大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京)
    • 招待講演
  • [学会発表] IMSによる組織内代謝変動の可視化-食品成分動態解析と病理解析への応用-

    • 著者名/発表者名
      財満 信宏
    • 学会等名
      日本農芸科化学会
    • 発表場所
      東北大学(仙台)

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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