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2012 年度 実績報告書

不安定プラーク検出法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22590541
研究機関関西医科大学

研究代表者

桝田 緑  関西医科大学, 医学部, 講師 (50173753)

研究期間 (年度) 2010-10-20 – 2013-03-31
キーワード臨床検査 / ELISA / CD16 / マクロファージ
研究概要

IgGレセプターIII(FcγRIII: CD16)には、NK細胞とマクロファージ(Mφ)に発現しているIIIa型と、好中球に発現しているIIIb型があり、両者とも細胞の活性化によって細胞表面から放出され、可溶型 (sFcγRIII) として血漿中に存在している。すなわち、これら可溶型を個々に測定することにより、生体内での好中球,NK細胞あるいはMφの活性化を知ることができる。そこでIIIa型およびMφ由来のIIIa型に特異的なモノクロナル抗体を作成し、血漿中のsFcγRIIIaおよびsFcγRIIIaMφ測定法を構築した。さらに、化学発光系を利用して、約80倍の高感度化に成功した。
動脈硬化症を来たすプロセスでは、特に酸化変性LDLがMφに際限なく取り込まれて動脈硬化の初期病変である泡沫細胞の集積をもたらし、ついには多量の脂質を含む不安定なプラークとなる。sFcγRIIIaMφ測定が生体内におけるMφ活性を表すことに着目し、血漿sFcγRIIIaMφを測定したところ、健常者では加齢とともに増加した。成人病検診症例では動脈硬化症のリスクファクターが増すに従い増加し、頸動脈エコー検査の結果と非常によく相関した。頸動脈エコー検査施行患者では低エコープラーク群が最も高値を示し、石灰化の進んだ高エコープラーク群は両プラーク混合型、プラーク無し、異常所見無しの群よりも低値を示した。また、血圧脈波検査施行患者では足関節/上腕血圧比(ABI)が高値の動脈硬化疑い群で高値を示し、ABIが低値の閉塞疑い群はABI正常群と同程度であった。虚血性心疾患(CAD)症例では明らかな高値を示し、冠動脈の有意狭窄数が増すに従い増加した。一方、糖尿病併発例では、非酵素的糖化反応の影響によりsFcγRIIIaMφ量が見かけ上低めに出る傾向が認められた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] Soluble FcγRIIIaMφ levels in plasma correlate with stenosis rate in patients examined with carotid ultrasonography2013

    • 著者名/発表者名
      Midori MASUDA, Keiko KOUNO, Noriko NISHIMURA, Hiroya MASAKI, Toyohiko YOKOI, Yutaka KOMIYAMA, Toshiji IWASAKA, and Hakuo TAKAHASHI
    • 学会等名
      15th International Congress of Immunology
    • 発表場所
      Milan, Italy
    • 年月日
      20130822-20130827
  • [学会発表] 血圧脈波検査施行患者における可溶性FcγRIIIaMφの増加2013

    • 著者名/発表者名
      桝田緑,高橋伯夫
    • 学会等名
      第45回日本動脈硬化学会総会・学術集会
    • 発表場所
      東京、京王プラザホテル
    • 年月日
      20130718-20130719
  • [学会発表] Increase of soluble FcγRIIIa derived from macrophages in plasma from patients examined with brachial-ankle pulse wave velocity.2012

    • 著者名/発表者名
      Midori MASUDA and Hakuo TAKAHASHI
    • 学会等名
      第41回日本免疫学会総会・学術集会
    • 発表場所
      神戸、神戸国際会議場
    • 年月日
      20121205-20121207
  • [学会発表] 血圧脈波検査施行患者における可溶性FcγRIIIaMφの増加2012

    • 著者名/発表者名
      桝田緑,横井豊彦,正木浩哉,高橋伯夫
    • 学会等名
      第59回日本臨床検査医学会学術集会
    • 発表場所
      京都、国立京都国際会館
    • 年月日
      20121129-20121202
  • [学会発表] Soluble FcgRIIIaMf levels in plasma correlate with maximum plaque diameter in patients examined with carotid arterial echography.2012

    • 著者名/発表者名
      Midori Masuda, Keiko Kouno, Noriko Nishimura, Hiroya Masaki, Toyohiko Yokoi, Masamichi Yoshika, Yutaka Komiyama, Toshiji Iwasaka, and Hakuo Takahashi
    • 学会等名
      12th Asian Society of Clinical Pathology and Laboratory Medicine
    • 発表場所
      京都、国立京都国際会館
    • 年月日
      20121129-20121201
  • [学会発表] 頸動脈エコー検査施行患者における可溶性FcγRIIIaMφの増加2012

    • 著者名/発表者名
      桝田緑,高橋伯夫
    • 学会等名
      第40回日本臨床免疫学会総会
    • 発表場所
      東京、京王プラザホテル
    • 年月日
      20120927-20120929
  • [学会発表] Effects of blood sugar on the value of soluble FcγRIIIaMφ in plasma2012

    • 著者名/発表者名
      Midori MASUDA and Hakuo TAKAHASHI
    • 学会等名
      第44回日本動脈硬化学会総会・学術集会
    • 発表場所
      福岡、ヒルトン福岡シーホーク
    • 年月日
      20120719-20120720

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公開日: 2014-07-24  

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