カーバメイト系農薬が化学物質過敏症、アレルギー等の免疫関連疾患などに関与していることから、カーバメイト系農薬の免疫系に対する影響の機序を究明することは予防医学・社会医学上極めて重要である。本研究ではカーバメイト系農薬Ziram が免疫細胞NK (natural killer)、LAK (lymphokine-activated killer)及びCTL (cytotoxic T lymphocyte)細胞活性を抑制することを明らかにした。そのメカニズムとしてZiramはNK細胞内の抗癌タンパク質を減少させ、免疫細胞のアポトーシスを誘導することによってその免疫毒性を発揮することが明らかとなった。
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