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2011 年度 実績報告書

黄砂による肺細胞障害特に酸化的損傷に関する実験研究

研究課題

研究課題/領域番号 22590559
研究機関鈴鹿医療科学大学

研究代表者

井上 純子  鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 准教授 (20378657)

キーワード黄砂 / OVA / SiO_2 / 8-oxodG / 肺 / 8-nitroguanine / プロテオーム / 炎症
研究概要

平成22年度に黄砂の成分(SiO2など)をマウスに投与した予備実験ではSiO2+OVA群>OVA群で肺組織に炎症が認められたが、23年度にこの肺DNAを抽出してHPLCによって測定した8-oxodG生成濃度には有意差が認められなかった。従って8-oxodGの生成は抗体を用いて組織標本染色によって検討することにした。
平成23年度の計画は、黄砂、SiO2、炎症に関係すると思われる付着微生物を加熱不活化させた黄砂それらにそれぞれ炎症惹起性微生物の代わりとしてOVAを加えた群をマウスに投与し、肺組織の酸化的損傷と関連タンパク質をプロテオーム解析すること、培養細胞でも検討を行うことだった。5週令の雄ICRマウスをコントロール群と黄砂群、加熱黄砂群、SiO2群及びこれらにそれぞれOVAを加えた群の計8群に分け(n=4~5)、1週間ごとに4回、生理食塩水中懸濁液として鼻から吸入投与した。各マウスの肺を取り出し1/2を組織染色に1/2をプロテオーム解析に供した。臨染色の結果、対照群<加熱黄砂群<黄砂群の順に炎症が強く認められ、それぞれにOVAを加えた群ではさらに強い炎症が認められた。SiO2群およびSiO2群+OVA群の炎症はあまり強くなかった。さらに炎症関連変異誘発性ニトロ化塩基である8-nitroguanineの抗体を用いて免疫染色した結果、加熱黄砂群、黄砂群、それぞれにOVAを加えた群で肺細胞の各での8-nitroguanineの生成が認められ、特に黄砂+OVA群で強かった。一方8-oxodGの生成は抗体を用いた検討でもほとんど認められなかった。プロテオーム解析は蛍光色素を使用した二次元電気泳動を行い、有意差が見られるタンパク質のスポットを解析中である。培養細胞での検討にはまだ至っていないが、24年度中に培養細胞も含め総合的成果を出していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

二次元電気泳動で有意差が認められるタンパク質を同定するには費用と時間と手間がかかり、プロテオーム解析部分が遅れ気味である。

今後の研究の推進方策

蛍光色素は高価なのでCBB染色での二次元電気泳動を何度か行って有意差のあるタンパク質のプロテオーム解析に持ち込む。培養細胞での検討を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 家族性脳動静脈奇形と遺伝子2011

    • 著者名/発表者名
      小泉昭夫、井上純子
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience(月刊臨床神経科学)

      巻: Vol.29 ページ: 1151-1153

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公開日: 2013-06-26  

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