研究課題/領域番号 |
22590591
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
玉江 和義 宮崎大学, 教育文化学部, 准教授 (80341527)
|
研究分担者 |
平野 雄 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (40258629)
河井 一明 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 准教授 (60161262)
入江 正洋 九州大学, 健康科学センター, 准教授 (00248593)
|
キーワード | 尿中8-Hydroxydeoxyguanosine / 尿中7-Methyleguanine / Reactive Oxygen Metabolites / Biological Antioxygen Potentials / 前駆脂肪細胞分化誘導能 / ライフスタイル評価 |
研究概要 |
本研究においては、わが国における生活習慣病予防を目的とした保健教育・管理を具体的に講じる上で、青年期における分子生物学的レベルでの健康評価・維持増進の必要性を検討し、さらには青年期からの生活習慣病予防に寄与するライフスタイルの在り方について明らかにするために、高校生・大学生に対して末梢静脈血と尿の採取ならびにライフスタイルなどに関係する自記式質問紙調査を縦断的に実施し、(1)尿中8-Hydroxydeoxyguanosine (80HdG)、尿中7-Methyleguanine (m^7Gua)濃度の測定、(2)血清中における酸化ストレスレベル(Reactive Oxygen Metabolites : ROM)と抗酸化力(Biological Antioxygen Potentials : BAP)の測定、(3)前駆脂肪細胞分化誘導能の測定、(4)ライフスタイル評価、を縦断的に行なうものである。本年度においては、すでに200名余りの高校生・大学生を対象に採血・採尿・質問紙調査を実施しており、前駆脂肪細胞分化誘導能の測定の一部を残す以外は、すでに測定・解析を概ね終えている。生物学的指標のレベルは先行研究における成人集団に比して全般に低い傾向を示していた。とりわけ、尿中80HdGとm^7Guaのレベルは、運動を行っているグループで顕著に低く、この傾向はROMとBAPも同様であった。前駆脂肪細胞分化誘導能は、我々が以前に測定した大学生グループに比して、低い傾向を示していた。これら指標レベルに対して、睡眠時間や疲労、あるいは栄養、食事に関する要因が部分的に影響していた。本年度における結果では、老化が進んでいない本対象者の尿中80HdGとm^7Guaの両レベルおよびROMとBAPのレベルには、ライフスタイルの中でも特に運動実施状況が強く関与していると考えられた。
|