本研究の目的は、吃音児に対する早期・集中的介入システム構築にある。地域の言語聴覚士と協議し、3歳半健診時に活用できるリーフレットを作成、保健師の協力の元、予防的介入を開始し、「様子を見ましょう」で終わらないクリニカルパスを目指した。介入の必要な症例には、従来の発話モデリングプログラムか、最近、海外で成果を上げているリッカムプログラムを実施する。後者の日本版作成のための情報収集と、症例研究が主たる活動となった。吃音を主訴に受診した6例に日本版リッカムプログラムを実施し、全例で症状の軽減を確認し現在も経過観察中である。日本独自の介入方法や、保護者の適応など課題も明確になった。
|