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2010 年度 実績報告書

医療用携帯電話の細菌汚染と使用背景に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 22590607
研究機関東海大学

研究代表者

金子 明寛  東海大学, 医学部, 教授 (30185920)

研究分担者 小林 寅吉  東邦大学, 医学部, 教授 (10533028)
山崎 浩史  東海大学, 医学部, 講師 (00338708)
伊澤 和三  東海大学, 医学部, 助教 (70407980)
佐々木 剛史  東海大学, 医学部, 助教 (90439688)
倉林 宏考  東海大学, 医学部, 助教 (80439679)
キーワード医療用携帯電話 / MRSA / 緑膿菌 / 病院内感染 / 手指衛生
研究概要

平成22年8月より、病院内23病棟で使用中の医療用携帯電話(PHS)表面操作部と使用医療従事者の手指から試料を採取し、菌種同定、抗菌薬感受性試験を行った。
調査対象のPHS222台より黄色ブドウ球菌が分離されたのは16台(7.2%)で、うちMRSAは5台(2.3%)から検出された。検出された黄色ブドウ球菌のうちMRSAの割合は31.3%(5/16)であった。MRSAが検出された病棟はFおよびV病棟のみで、5株のうち4株はF病棟より検出された。
医療従事者221名の手指から黄色ブドウ球菌が検出されたのは55名(24.9%)で、そのうちMRSAは12名(5.4%)に認められた。検出された黄色ブドウ球菌のうちMRSAの割合は21.8%(12/55)であった。黄色ブドウ球菌の分離頻度は病棟により差が認められた。
PHSおよび使用医療従事者の両方から黄色ブドウ球菌が検出されたのは11例であり、そのうち4例はF病棟であった。1例ではPHSと手指の両方からMRSAが検出された。
緑膿菌はPHS表面からは検出されず、3名の手指からのみ検出された。3名の病棟は異なっていた。これらの緑膿菌は多剤耐性株ではなかった。
以上の成績より、PHSにはMRSAを含む黄色ブドウ球菌が付着し、その頻度は病棟により異なることが確認された。手指とPHSの両方から検出された例があり、PHSを介した病院内感染を惹起する可能性が考えられた。手指衛生のみならず、効果的なPHSの清拭方法について来年度以降に検討する。

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公開日: 2012-07-19  

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