研究概要 |
2001年以来、都市部の従業員数3万人の大企業グループにおいて長期間観察可能な3,219名規模のコホートを立ち上げた。同意の得られた人間ドック受診者を対象に、CTによる内臓脂肪面積並びに腹囲周囲径、空腹時血糖値やインスリン値、血圧や脂質などの代謝指標を測定してメタボリック症候群を評価し、メタボリック症候群の病態形成の過程で腹部脂肪量がリスクコンポーネントの集積に如何に寄与するのか解明すること、その危険因子を検討することを目的として研究開始した。内臓脂肪は、リスクコンポーネントの高血圧、高血糖、高中性脂肪血症の発症に正の相関を認めた。一方、HDL-コレステロールの低下については、これまでのデータベースでは関連を認めていない。歩数調査による生活習慣では、メタボリック症候群に該当する群では週末に歩数が減少しているなど行動パターンが変化している可能性が示唆された。
|