研究概要 |
F県T町において平成16年度の健康診断を受診した2,414名中、平成16年4月1日時点で国保一般加入者または老人医療対象者であった1,309名(54.2%)について血圧値を、正常:収縮期血圧(SBP)140mmHg未満かつ拡張期血圧(DBP)90mmHg未満、拡張期高血圧:SBP140mmHg未満かつDBP90mmHg以上、収縮期高血圧:SBP140mmHg以上かつDPB90mmHg未満、高血圧:SBP140mmHg以上かつDBP90mmHg以上と判定し、対象者の国保診療報酬明細書(以後レセプト)に記載された全傷病名を社会保険表章用疾病分類表中分類に従って分類し、901(高血圧)に該当する傷病名が少なくとも1件確認された対象者数を、1)平成16年度のみ、2)平成16年4月~平成21年3月まで、の期間について算出した。その結果、高血圧と判定された者の約2割は以後5年間で一度も高血圧で受診していないことを明らかにした。また、BodyMassIndex(kg/m^2)を、やせ(20未満)、やややせ(20以上22未満)、ふつう(22以上24未満)、やや肥満(24以上26未満)、肥満(26以上)に分類して対象者の平成16年4月から21年3月までのすべてのレセプトにおけるすべての傷病名をコード化した上で糖尿病による受診状況を検討した結果、男では「やせ」でも約3分の1に糖尿病による受診があったことを明らかにした。また、生活習慣の改善などによる血圧値の低下を把握する目的で、F県T町において実施された健康診断受診者について、生活習慣などの聞き取り調査を実施し、これまでに収集したデータとのリンケージを行う体制を構築した。
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