研究課題/領域番号 |
22590651
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉本 研 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20437403)
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研究分担者 |
楽木 宏実 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20252679)
藤澤 智巳 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10324766)
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キーワード | サルコペニア / 後肢懸垂システム / 骨格筋代謝 |
研究概要 |
平成22年度に予定していた研究内容のうち、サルコペニアモデル作成のためのシステム構築を中心に行った。まず、ギプス固定と後肢懸垂とがどちらが有用かを検討した。その結果、ギプス固定法は確実な筋萎縮が得られるが、離脱率が非常に高く、手技によるバラツキが大きいことが明らかとなった。一方、後肢懸垂については、身体をラットにストレスをできるだけ与えることなくかつ筋萎縮が得られるシステムを構築することを試み、約半年の期間をかけ、システム構築に成功した。当初はジャケット装着を基本にシステムを考案したが、上肢を束縛されることによる過剰なストレスにより体重減少などが生じること、過剰な吊り上げによる頭部への鬱血から来る眼窩出血などが生じることなど、予想外の事態が起こったため、時間を要した。現在高齢ラットを用い、後肢懸垂負荷を1週間行う実験途中であり、システムの妥当性検討を遂行中である。 また、高脂肪食負荷と通常食間の分子生物学的プロファイルの差の検討については、高齢の高血圧自然発症ラットm(SHR)とF344ラットを対照に、まず高脂肪食負荷が運動直後の骨格筋に与える影響についての実験を終え、その解析中である。今後、このモデルにも後肢懸垂システムを導入し、サルコペニアモデルへの影響を検討する。 研究計画には明記していないが、システム構築に時間を費やしている間の基礎実験として、細胞培養実験で多継代と低継代骨格筋由来細胞を用い、加齢による骨格筋代謝プロファイルへの影響を検討し、2010年度中に学会発表を行った。
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