近赤外スペクトロスコピーを用い表層脳血流と周辺症状との関係を検討した。アルツハイマー型認知症患者、レビー小体型認知症患者、軽度認知機能低下患者に対し、明所、暗所での開閉眼行為、ハンカチテストを行った。結果として各疾患に特有な脳血流パターンを発見することができた。以上より非中核とされる周辺症状(不安・抑うつ・徘徊症・不眠・妄想など)に深部脳血流量とは異なる脳表近くの動的皮質血流が関係することが解った。この結果は認知症周辺症状に対する薬物療法や非薬物療法の効果判定に用いることができ、また早期の介護評価につながる可能性も高く認知症周辺症状治療・介護において極めて意義深い研究結果であると考えられた。
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