研究課題/領域番号 |
22590706
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
高木 智久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70405257)
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研究分担者 |
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00305575)
半田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90381970)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 一酸化炭素 / 潰瘍性大腸炎 / クローン病 / 炎症性腸疾患 / 抗炎症作用 / 粘膜治癒 |
研究概要 |
潰瘍性大腸炎やクローン病などの難治性炎症性腸疾患に対する新規治療法の開拓を課題として、腸管炎症病態時にストレス応答蛋白Heme Oxygenase-1(HO-1)が腸管粘膜に発現亢進し、HO-1によるby-productのひとつである一酸化炭素(Carbon monoxide: CO)が強力な抗炎症(腸炎抑制)効果を発揮することを明らかにしてきたことを背景に、COを用いた新規治療法の開拓を目標として研究を施行した。 安全かつ安定なCO供給源として、高濃度CO (50%)をバブリングによって封入した溶解液を作成した。実験動物(ラット/マウス)を用いた検討において、CO溶解液の経肛門的投与により血中CO濃度は影響を受けないことが明らかにし、CO溶解液の経肛門的投与が毒性を克服しうる安全性の高い投与法であることを明確にした。さらに、クローン病類似モデルであるラットTrinitrobenzesulfonic acid(TNBS)腸炎モデルを用いた検討において、CO溶解液を経肛門的に投与することにより大腸粘膜内の炎症性サイトカイン産生や好中球浸潤を抑制することによりTNBS腸炎の発症・進展が抑制されることを見出した。また、TNBS腸炎発症後にCO溶解液を投与する治療実験においても大腸粘膜損傷治癒が促進されることを明らかにした。 さらには、COによる粘膜損傷治癒促進効果に関する分子機構の解明にも取り組み、ラット正常腸管上皮細胞株を用いたwound healing assayでは、CO溶解培養液下で腸管上皮細胞の遊走促進作用をもたらし、損傷治癒に作用することを明らかにした。また、この遊走促進作用の分子機構にはRhoシグナルが関与していることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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