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2012 年度 実績報告書

損傷消化管粘膜上皮における塩基性アミノ酸ヒスチジンの機能性研究

研究課題

研究課題/領域番号 22590710
研究機関同志社大学

研究代表者

市川 寛  同志社大学, 生命医科学部, 教授 (60336732)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードヒスチジン / 小腸粘膜 / 創傷治癒
研究概要

生体内におけるヒスチジン欠乏状態は、透析を必要とするような糖尿病腎症などの病態を悪化させるのみならず、褥瘡などの創傷治癒の遅延や、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)起因性消化管粘膜傷害の原因ともなりうる。すでに我々は予備的検討において、粘膜上皮の創傷修復機序における各種アミノ酸の機能性を検討したところ、塩基性アミノ酸の一種であるヒスチジンが欠乏した状態では修復機序に影響を及ぼすことを見いだしている。本研究は,粘膜上皮修復機序におけるヒスチジンの機能性を明らかにし、ヒスチジンを標的とした栄養療法を確立させ,今後激増すると思われる慢性腎臓病患者のNSAIDによる消化管合併症予防のための基礎データを収集することを目的としている。
昨年度に引き続き本年度は、ラット小腸上皮細胞による円形上皮欠損モデルを用いて、各種アミノ酸を個別で欠落させた培養液を用い、修復速度の違いを検討したところ、ヒスチジンが欠乏した状態において、小腸粘膜上皮の修復過程に著しい障害をきたすことを見いだした。かつその原因として、ヒスチジン単独欠乏による細胞増殖の抑制、熱ショック蛋白の誘導、アポトーシス、増殖因子の関与などが示唆された。
以上のことは、粘膜上皮修復機序において、必須アミノ酸であるヒスチジンが重要な役割をしていることを示しており、病的状態におけるヒスチジン欠乏が、消化管粘膜障害を増悪させる可能性を示唆している。同時に、消化管合併症の予防にヒスチジンなどの栄養学的アプローチが重要な役割を果たすことを示している。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 小腸粘膜上皮修復におけるヒスチジンの重要性2012

    • 著者名/発表者名
      太田彩香
    • 学会等名
      日本栄養食糧学会近畿支部大会
    • 発表場所
      兵庫県
    • 年月日
      2012-10-20
  • [学会発表] The histidine affects delayed wound healing induced by indomethacin using cultured rat epithelial cells.

    • 著者名/発表者名
      Ichikawa H
    • 学会等名
      International Free Radical Winter School in Muikamachi 2013
    • 発表場所
      Niigata

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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