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2011 年度 実績報告書

培養HCVを用いた肝免疫環境の構築と新規免疫治療の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22590713
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

椎名 正明  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 共同研究員 (50455820)

研究分担者 玉井 恵一  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 主任研究員 (40509262)
小林 光樹  東北大学, 医学系研究科, 教授 (30250781)
キーワードHCV / 肝線維化
研究概要

C型慢性肝炎治療の第一選択は,インターフェロンを用いた抗HCV治療により,HCV排除を目指すことである.HCV排除が不能な場合は,肝庇護療法を行うことにより,肝炎進展を予防する.ペグインターフェロン・リバビリン併用治療は,約60%のウィルス排除率を達成するようになった.一方で,投与法の工夫によっても,HCVが排除されない,いわゆる「難治例」が残こされている.その一因として,C型肝炎の病態が十分に解明されていないことが挙げられる.生活習慣や嗜好は,様々な疾患のリスクと関連している.近年,コーヒー飲用が肝炎の進行や肝癌発症のリスクを下げているという報告が相次いでいる.C型肝炎ウィルス(HCV)の持続感染では,自然経過で肝硬変や肝癌へと進行する.C型肝炎の治療では,インターフェロン(IFN)を主軸とした治療法の改良により,50%の患者ではHCV排除が得られるようになったが,一方で,IFN以外では,HCVや肝炎に有効な薬剤はあまり存在しないのが現状である.今回,われわれはHCV感染において,コーヒーがHCVの肝線維化に与える影響を検討した。Huh7細胞からのHCV産生は,高濃度のクロロゲン酸により阻害された.また,クロロゲン酸は細胞増殖を誘導したが,カフェインでは認めなかった.LX2細胞のLPS刺激では,クロロゲン酸は培養上清中のTGF B産生を抑制したが,カフェインではみられなかった.一方,細胞内MMP2,MMP9のmRNA発現は,両薬剤により抑制された.結論:コーヒーは,培養HCV系における作用は不定であるが,星細胞に起因する肝線維化を抑制する可能性がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

肝線維化のメカニズムに関して、in vitroにおいて解析を行うことができた。

今後の研究の推進方策

HCVと樹状細胞、星細胞、NK細胞、CTL細胞の機能解析を順次施行し,統合する手法をとり,基礎検討と臨床検体の双方から,免疫修飾因子を同定する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Regulation of hepatitis C virus secretion by the Hrs-dependent exosomal pathway2012

    • 著者名/発表者名
      Tamai K
    • 雑誌名

      Virology

      巻: 422 ページ: 377-85

    • DOI

      10.1016/j.virol.2011.11.009

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Lymphotropic HCV strain can infect human primary naive CD4+ cells and affect their proliferation and IFN-γ secretion activity2011

    • 著者名/発表者名
      Kondo Y, Shiina M(5/13), et al
    • 雑誌名

      J Gastroenterol

      巻: 46 ページ: 232-41

    • DOI

      10.1007/s00535-010-0297-2

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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