研究課題
研究の成果(1) 肝線維化に関係したマイクロRNA(miRNA)の同定慢性C型肝炎患者105例を用いて線維化の程度別に肝組織中マイクロRNA発現プロファイルを作成した。また四塩化炭素投与にてマウス慢性肝疾患モデルを作成し、肝線維化に関与したmiRNAを同定した。これらの情報から肝線維化の進行に応じて発現の亢進しているmiRNAを10種、低下しているmiRNAを10種選択し、肝星細胞株のLX-2に強制発現を行った。線維化の影響はLX-2の細胞増殖能、線維化に関係する遺伝子発現能(procollagen alpha-1、platelet derived growth factor receptor beta、tumor necrosis factor beta)を解析した。細胞増殖能はどのmiRNAを過剰発現しても有意差を持つものは見られなかったが、遺伝子発現はmiR-AとmiR-Bにて亢進しており、miR-C、miR-D、miR-Eでは抑制されていた。以上よりこれら5種のmiRNAをマウス肝線維化モデルに投与し肝線維化への影響を観察する。(2) 肝細胞癌の組織学的悪性度別のマイクロRNA肝細胞癌(HCV由来)の患者73例を用いて組織学的悪性度に関係するマイクロRNAを同定した。このマイクロRNAの発現は生存率には影響しなかったが、再発度には差が見られた。また発癌年齢を60歳未満と60歳以上に分けたところ発癌に関係しているmiRNAが異なっており、年齢別に発癌のメカニズムが変わっていることが示唆された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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