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2011 年度 実績報告書

HCV関連肝移植における新たな細胞免疫療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22590735
研究機関岡山大学

研究代表者

高木 章乃夫  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (80359885)

研究分担者 八木 孝仁  岡山大学, 大学病院, 教授 (00304353)
渡辺 信和  東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10334278)
キーワード肝移植 / 免疫応答 / C型肝炎
研究概要

現在までに、肝移植後患者末梢血を用いたTregおよびアロ特異的CD4陽性T細胞分画定量、マイクロキメリズム解析、HCV特異的免疫応答解析方法を確立し、解析が可能となっている。キメリズムについては移植後2週間までは原疾患に関係なくNK細胞、B細胞、単球などにて2-3%程度存在する場合が多かったが、4週目以降は0.1%以下になっていた。移植後1年以上経過した症例では、ほとんどの症例で非常に微量となっていることが明らかになった。HCV抗原特異的T細胞応答については移植後C型肝炎20例の解析を行い、ウイルス排除症例でT細胞応答が強力で、慢性肝炎症例では弱いことが明らかになった。ウイルス陽性症例でも肝炎活動性の低い症例ではT細胞応答が強い傾向にあった。Tregについてはウイルス駆除例で低頻度であることが多かった。またウイルス肝炎症例でも、肝炎活動性が低い場合は、Tregが少なく、ウイルス抗原特異的な免疫応答の強さとTregには反比例の傾向があった。制御性T細胞のうち、Tr1細胞の頻度はウイルス排除例では慢性肝炎症例と同様であったが、ウイルス陽性でも肝炎活動性の低い症例で多いことが明らかになった。Tr1細胞は、「ウイルス存在下でウイルス性肝炎の病態を修飾している可能性があり、今後、拒絶反応とTreg、Tr1との関連を明らかにし、拒絶と無関係であればTr1がよりウイルス肝炎の経過に関係している可能性が高いことが示唆され、今後、より詳細な解析を行っていく計画である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

制御性T細胞についての検討は進んでいるが、キメリズムの状態についてはまだ十分な検討ができてない。

今後の研究の推進方策

Tr1について、またキメリズム解析について更に症例の集積を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 移植後肝疾患における末梢血制御性T細胞の頻度の検討2011

    • 著者名/発表者名
      内海方嗣
    • 学会等名
      第29回肝移植研究会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2011-07-22

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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