研究課題
我々は生体肝移植の際の摘出肝臓より胆管上皮細胞と肝臓浸潤単核球を分離採取した。TLR2リガンド(LTA)、3リガンド(poly I:C)、4リガンド(LPS)、5リガンド(Flagellin)、7/8リガンド(R848)、9Aリガンド(ODN2216)、9Bリガンド(ODN2006)といった様々なTLRリガンドを組み合わせた結果、TLR3リガンドとTLR4リガンドの組み合わせで肝臓浸潤単核球を刺激すると自己胆管上皮細胞が傷害されることが明らかとなった。TLR3リガンドとTLR4リガンド刺激肝臓浸潤単核球よりMiltenyi Biotec社のNK細胞アイソレーションキット、CD3+CD56+NKT細胞アイソレーションキット、単球アイソレーションキット、Pan T細胞アイソレーションキットを用いて、NK細胞、NKT細胞、単球、T細胞分画を各々分離後、自己胆管細胞傷害活性を確認した結果、胆管傷害はNK細胞が行っていることが明らかとなった。TLR4リガンドで刺激されたNK細胞がTLR3リガンドで刺激された肝臓浸潤単核球の存在下で自己胆管細胞を傷害していた。TLR3リガンドで刺激された肝臓浸潤単核球からNK細胞を刺激するIFN-aが大量に産生されることが明らかとなり、これは肝臓浸潤単核球の中の単球に由来するものであった。またこのNK細胞上のTRAILが胆管上皮細胞障害に関与していることが明らかとなった。
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