自己免疫性肝炎(AIH)の発症進展へのNKT2細胞、インスリン抵抗性の関与を明らかにする目的で検討を行い、以下の結果を得た。 (1)肝炎の病態形成にNKT1細胞が、その回復にNKT2細胞が関与している可能性が示された。 (2) NKT1/NKT2バランスは肝内Treg、CD8細胞の動態には影響を及ぼさないことが示された。 (3) 肝炎期ではCD4、CD8細胞におけるDAMP受容体RAGE、TLR4、TLR9発現増強、NKT1、NKT2細胞におけるRAGE、TLR9の発現増強、TregにおけるRAGE、TLR9の発現増強を認め、これら発現増強は炎症性サイトカインにより誘導された。 (4) IRが肝炎慢性化に、CD4によるTh1サイトカイン産生増強、NKT細胞数増加、Th1系サイトカイン産生増強を介して影響する可能性が示された。
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