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2011 年度 実績報告書

iPS細胞を用いた肝細胞癌に対する血管新生抑制遺伝子治療のベクター細胞作製の試み

研究課題

研究課題/領域番号 22590752
研究機関久留米大学

研究代表者

鳥村 拓司  久留米大学, 先端癌治療研究センター, 教授 (60197986)

研究分担者 中村 徹  久留米大学, 医学部, 助教 (30341332)
谷口 英太郎  久留米大学, 医学部, 助教 (50341318)
キーワードαSMA陽性細胞 / CXCR4遺伝子 / siRNA / 可溶性VEGFレセプター1,2
研究概要

in vitroの検討
マウスiPS細胞から(らの方法にしたがい)αSMA陽性細胞へ分化誘導させ、さらに単離した細胞株を作成した。この細胞株を用いてより細胞の遊走能を高めるためにCXCR4遺伝子をレトロウイルスを用いて導入した。この遺伝子導入した細胞からG418を用いて細胞株を作成した。この細胞株を用いて、Boyden chamberによるSDF-1に対する細胞遊走能をCXCR4遺伝子を導入していないαSMA陽性細胞と比較したがわずかに遊走能が亢進しているのみであった。現在、再度αSMA陽性細胞にCXCR4遺伝子を導入し新たなベクター細胞を作成している。作成したαSMA陽性細胞の産生する腫蕩の増殖に関与する増殖因子を検討するため、プロテインアレイで検討したところVEGF、PDGFが腫瘍の増殖に関係する重要な増殖因子と考えられた。VEGFのsiRNAを用いてその発現を抑制を試みたが恒常的に発現を抑制する細胞株は作成できなかった。さらに、αSMA陽性細胞に対し可溶性VEGFレセプター1,2cDNAをアデノウイルスベクターを用いて遺伝子導入し可溶性VEGFレセプター1,2の培養液中への分泌をウエスタンブロットにて確認した。
invivoの検討
ヒト肝癌細胞株をヌードマウスに皮下接種し作成した肝癌細胞株に対して試験的に可溶性VEGFレセプター1,2cDNAをアデノウイルスベクターを用いて遺伝子導入したaSMA陽性細胞を投与した結果、対照群に比べて抗腫瘍効果を認め、腫瘍組織を観察すると、CD31陽性腫瘍血管数は対照群に比べて治療群では減少していたが、蛍光色素多添加しt_aSMAfib性細胞の局在は予想に反して乏しかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初昨年度に予定していた、CXCR4を遺伝子導入した細胞の作製がうまくいかず、今年度に持ち越したことから、in vivoで可溶性VEGFレセプター1,2を遺伝子導入して治療に用いる予定の細胞が完成していないため。

今後の研究の推進方策

昨年予定していたαSMA陽性細胞にCXCR4を遺伝子導入した細胞の作製を行い、この細胞を用いて予定している、in vivoの実験を行い腫瘍局所で血管新生抑制療法を行うことの有用性を証明する。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (6件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Serum vascular endothelial growth factor as a predictor of response and survival in patients with advanced hepatocellular carcinoma undergoing hepatic arterial infusion chemotherapy2012

    • 著者名/発表者名
      Niizeki Takashi
    • 雑誌名

      J Gastroenterol

    • DOI

      10.1007/s00535-012-0555-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Interaction of endothelial progenitor cells expressing cytosine deaminase in tumor tissues and 5-fluorocytosine administration suppresses growth of 5-fluorouracil-sensitive liver cancer in mice2012

    • 著者名/発表者名
      Torimura Takuji
    • 雑誌名

      Cancer Sci

      巻: 103 ページ: 542-548

    • DOI

      10.1111/j.1349-7006.2011.02182.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Human peripheral blood CD34-positive cells enhance therapeutic regeneration of chronically injured liver in nude rats2012

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Toru
    • 雑誌名

      J Cell Physiol

      巻: 227 ページ: 1538-1552

    • DOI

      10.1002/jcp.22873

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prevention of liver fibrosis and liver reconstitution of DMN-treated rat liver by transplanted EPCs2011

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Toru
    • 雑誌名

      Eur J Clin Invest

    • DOI

      10.1111/j.1365-2362.2011.02637.x

    • 査読あり
  • [学会発表] Antiangiogenic mechanisms of aflibercept of a mouse hepatoma modelantiangiogenic mechanisms of aflibercept of a mouse hepatoma model2011

    • 著者名/発表者名
      Takuji Torimura
    • 学会等名
      The 62nd Annual Meeting of the American Association for the Study of Liver Diseases (AASLD)
    • 発表場所
      San Francisco, USA
    • 年月日
      20111104-20111108
  • [学会発表] マウス肝癌でのAfliberceptの血管新生抑制機序に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      鳥村拓司
    • 学会等名
      第70回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20111003-20111005
  • [学会発表] マウス肝癌モデルにおけるAfliberceptの血管形成抑制機序に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      鳥村拓司
    • 学会等名
      第43回日本臨床分子形態学会総会・学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20110909-20110910
  • [学会発表] マウス肝癌モデルにおけるAfliberceptの血清形成抑制機序に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      鳥村拓司
    • 学会等名
      第47回日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20110602-20110603
  • [学会発表] Antiangiogenic mechanisms of aflibercept in mouse hepatoma model2011

    • 著者名/発表者名
      Takuji Torimura
    • 学会等名
      102nd Annual Meeting of the American Association for Cancer Research (AACR)
    • 発表場所
      Orland, USA
    • 年月日
      20110402-20110406
  • [学会発表] Anti-angiogenic Therapy Suppresses Tumor Growth of Hepatocellular Carcinoma2011

    • 著者名/発表者名
      Takuji Torimura
    • 学会等名
      50^<th> Anniversary of the CINVESTAV
    • 発表場所
      Mexico-city, MEXICO(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-16
  • [図書] G-CSF動員末梢血CD34陽性細胞(血管内皮前駆細胞)の肝動注投与による非代償性肝硬変患者に対する肝臓再生細胞移植治療-基礎研究から臨床応用へ-消化器疾患と幹細胞;その基礎と臨床(第18回浜名湖シンポジウム記録集)2011

    • 著者名/発表者名
      中村徹
    • 総ページ数
      203
    • 出版者
      アークメディア
  • [図書] G-CSF動員自家末梢血CD34陽性細胞を用いた肝臓再生療法と今後の課題急性肝不全;今,何か検討され,問題になっているのか(第37回日本急性肝不全研究会記録集)2011

    • 著者名/発表者名
      中村徹
    • 総ページ数
      202
    • 出版者
      アークメディア
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/sentanca/liver/content.html

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公開日: 2013-06-26  

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