研究課題
基盤研究(C)
本研究はiPS細胞から肝細胞癌組織へ高率に遊走するベクター細胞を作成し、この細胞に血管新生抑制因子を遺伝子導入し担癌マウスに投与することで抗腫瘍効果を得ることを目的としたものである。当初、マウスiPS細胞から平滑筋細胞を作製しベクター細胞にする予定であったが細胞の増殖能と腫瘍への遊走能が予想に反して低かったためヒトiPS細胞から間葉系幹細胞を作成し、さらに遊走能を高めるためCXCR4cDNAを遺伝子導入しかつ、担癌マウスに投与した細胞が腫瘍部で様々な増殖因子を産生して腫瘍の増大を促進しないようにHIF1-?のsiRNAを遺伝子導入しベクター細胞を完成させた。この細胞に血管新生抑制因子である可溶性VEGFレセプター1,2をアデノウイルスを用いてexvivoで遺伝子導入後担癌マウスの尾静脈から1×106個を週1回4週間にわたり投与した。その結果、対照群に比べて腫瘍の増大が抑制された。投与したベクター細胞は主に腫瘍内の間質に存在し、その一部は血管内皮細胞や平滑筋細胞にも分化していたが非主要部へのベクター細胞の浸潤は乏しかった。さらに腫瘍内血管密度は減?していた。ベクター細胞を投与する事での骨髄系および肝機能への影響はみられなかった。
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