研究課題/領域番号 |
22590756
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笹平 直樹 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30401102)
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研究分担者 |
池上 恒雄 東京大学, 医科学研究所, 準教授 (80396712)
伊地知 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70463841)
多田 稔 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80302719)
浅岡 良成 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90431858)
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キーワード | 胆道学、膵臓学 / 膵癌 |
研究概要 |
膵上皮細胞特異的にPtenとTgfbr2のノックアウトマウスを作成するため、Ptflacre/+:Ptenflox/+Tgfbr2flox/floxとPtenflox/flox:Tgfbr2flox/floxとの交配を行い、Ptflacre/+;Ptenflox/flox:Tgfbr2flox/floxを作成している。 また、膵上皮細胞特異的にPtenをノックアウトし、Krasの活性化変異を導入するため、Ptflacre/+;Ptenflox/floxとLSL-KrasG12D/+:Ptenflox/floxとの交配を行い、Ptflacre/+:LSL-KrasG12D/+;Ptenflox/floxを作成している。 Pten,Tgfbr2のダブルノックアウトマウスでは、生後4週間で、主膵管内に腫瘍性増殖を認め、生後約8週間で、膵腫大、血性腹水を伴い、死亡することがわかった。HE染色でこの段階では、膵全体がややcysticな腺癌で占められていることがわかった。 また、PI3K-PTENシグナルの下流にあるmTORの阻害剤を用い、KrasG12D発現とTgfbr2ノックアウトによる膵癌モデルマウスに与える効果をみた。MEK阻害剤との併用で生存率の改善を認めることがわかった。 現在、mTOR阻害剤は、膵内分泌腫瘍をはじめとした多くの癌腫で臨床的に試みられており、マウスモデルを用いてPI3Kの膵発癌への影響やこれらの阻害剤の効果を確認し、分子生物学的な検討を加えることは重要であると考えられる。
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