研究課題/領域番号 |
22590756
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笹平 直樹 東京大学, 医学部附属病院, 臨床登録医 (30401102)
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研究分担者 |
伊地知 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70463841)
多田 稔 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80302719)
池上 恒雄 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (80396712)
浅岡 良成 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90431858)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 膵癌 / マウスモデル / 薬剤耐性 / 遺伝子異常 |
研究概要 |
Ptf1acre/+;LSL-KrasG12D/+; Ptenflox/floxをPtf1acre/+; Ptenflox/floxとLSL-KrasG12D/+;Ptenflox/floxマウスの掛け合わせにより作出した。PTENがホモ欠失となったいずれも6週齢前後で膵腫瘍により死亡した。 膵癌細胞株ゲノム解析の結果を用いKRAS変異に加えてPTEN欠失あるいはAKT2増幅を認める細胞株Hs766T、PANC1を見出した。Western blottingによりタンパクレベルでのPTEN発現消失およびAKT2の発現増加を認めた。PTENが欠失しているHs766TでもAKT2の活性が亢進していた。これらの細胞株は他の膵癌細胞株と比較し、膵癌の標準化学療法薬Gemcitabineに対して有意に耐性であった。しかしAKT2の下流であるmTORを阻害する薬剤ラパマイシンを併用したところ明らかな併用効果は認めなかった。 Hs766T、PANC1は高グルコースの培養液(4.5g/L)で維持する細胞株であったが、低グルコースの培養液(1g/L)で培養したところ細胞死を認めることを見出した。さらにラパマイシンはこの細胞死を抑制することを見出した。このときオートファジーのマーカーであるLC3のwesternにてオートファジーが活性化していることが確認された。 KRAS変異とともにAKT2が活性化している膵癌細胞株では糖代謝が亢進し、抗癌剤耐性に関与している可能性があった。このような膵癌細胞では糖飢餓状態においてオートファジーの誘導によりラパマイシンンが細胞死を回避させる可能性が示された。 逆にAKT2が活性化している膵癌細胞においては糖飢餓状態をもたらすことが抗癌作用を示す可能性が考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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