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2011 年度 実績報告書

拡張不全型心不全の実態解明と効果的治療戦略の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22590766
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 潤  東北大学, 病院, 講師 (00375081)

研究分担者 下川 宏明  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00235681)
キーワード循環器 / 内科 / 臨床
研究概要

近年の疫学研究により本邦における慢性心不全の約1/4は収縮能が保たれている拡張不全型心不全であり、収縮不全同様に予後が不良であることが明らかになうてきている。以前我々は独自の心不全データベース(CHART-1)による観察研究から拡張不全例における栄養状態は心臓死と相関する独立予測因子であることを明らかにした。本研究は拡張不全例の栄養状態が既知の心不全マーカー・炎症マーカー、拡張能指標とどのような相関があるのかを検討するとともに、栄養状態の積極的な改善が拡張不全症例の予後に及ぼす影響を明らかにし、心不全症例における新たな治療戦略を探ることを目的としている。東北大学循環器内科では2006年10月から慢性心不全登録CHART-2の登録を開始し2010年3月までに総計10219例を登録した。平成23年度には登録症例の栄養状態の評価を血清アルブミン、総コレステロール、総リンパ球数のスコア化によるCONUTスコアを算出しデータベースの構築を完了した。そのうち心不全前段階であるステージB症例4051例における栄養状態による予後を検討し平成24年3月に開催された日本循環器学会総会で発表した。平成24年度はこのデータベースを活用し、さらに介入研究としてエントリー時に栄養状態が正常な症例100例(正常群)、栄養状態低下症例200例(栄養低下群)を無作為に抽出、さらに後者を100例ずつ介入(栄養補充)群か観察群に振り分けることを行いたい。そして栄養状態の介入が拡張不全型心不全の予後にどのような影響を及ぼすかを検討したいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

慢性心不全登録研究CHART-2の登録は終了し、全体でのイベント登録、年1回のデータ収集は順調に行われている。登録時にCONUTスコアに必要な血清アルブミン、総コレステロール、総リンパ数はほぼ全例で記録されておりそれを元にデータベースの構築を完了し、以前の登録研究CHART-1では行っていなかったステージB症例における栄養状態の予後に及ぼす影響も明らかにした。以上の点からおおむね順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

平成24年度はこのデータベースを活用し、さらに介入研究としてエントリー時に栄養状態が正常な症例100例(正常群)、栄養状態低下症例200例(栄養低下群)を無作為に抽出、さらに後者を100例ずつ介入(栄養補充)群か観察群に振り分けることを行いたい。抽出方法と割り付けに関しては統計学専門家と協議中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Controlling Nutritional Status Score (CONUTS) is a Useful Prognostic Marker in Stage B Heart Failure Patients ; Interim Analysis of the CHART-2 Study2012

    • 著者名/発表者名
      後岡広太郎、柴信行、高橋潤、三浦正暢、高田剛、下川宏明
    • 学会等名
      第76回日本循環器学会総会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2012-03-17
  • [備考]

    • URL

      http://www.cardio.med.tohoku.ac.jp/index.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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