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2010 年度 実績報告書

24時間自由行動下血圧による新しい動脈硬化指標と脳心血管病リスクの検討

研究課題

研究課題/領域番号 22590767
研究機関東北大学

研究代表者

菊谷 昌浩  東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (80361111)

キーワード動脈硬化 / ABPM / 心血管病 / AASI / 血圧測定
研究概要

Ambulatory Arterial Stiffness Index(AASI)は動脈硬化と関連がある指標とされる。しかし、信頼できるAASIを算出するための、ABPの必要なデータ数について検討した研究は無い。そこで、今年度はABPの全血圧値および一部の血圧値について算出し、AASIの再現性および脳心血管死亡予後予測能を検討した。その際、古典的な動脈硬化の指標である脈圧(PP)も同時に検討した。
岩手県花巻市大追町の40歳以上の一般地域住民1542名(年齢40-93歳;女性63.4%)を対象とした。ABPは覚醒時、睡眠時ともに50分毎に測定し、AASIおよびPPを算出した。その後、一部のABPを利用して再度算出した。再現性の指標としてRelative Repeatability Coefficient(RRC)を採用した。これは全血圧値と一部の血圧値のみによる値の差の標準偏差(SD)を、値の2SDで除したものであり、大きいほど再現性が悪いことを表す。
利用するABPのデータ数が少ないほどAASIの再現性は悪化したが、PPの再現性はほとんど悪化しなかった。すなわち、削除するABPのデータ数を2、4、8、および16まで増加させたとき、AASIのRRCは10.2%、11.2%、17.0%および29.0%であったが、PPでは2.5%、3.4%、5.1%および8.1%であった。13.3年間(中央値)の追跡中に126例の脳心血管死亡が観察された。AASIと脳心血管死亡リスクとの間にU型の関連が認められた。しかし、ABPの削減を8から16に増やしたとき、この関連は有意ではなくなった。
24時間血圧データ数を削減したとき、AASIはPPよりも再現性が低かった。しかし、24時間血圧データ数が35以上であれば、AASIの脳心血管死亡の予後予測能には影響を与えないと考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] How many measurements are needed to provide reliable information in terms of the ambulatory arterial stiffness index? the Ohasama study2011

    • 著者名/発表者名
      Kikuya M
    • 雑誌名

      Hypertens Res

      巻: VOL.34 ページ: 314-318

    • 査読あり
  • [学会発表] 家庭血圧によるHome Arterial Stiffness Index (HASI)の脳卒中発症予測能2010

    • 著者名/発表者名
      菊谷昌浩
    • 学会等名
      第33回日本高血圧学会総会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2010-10-16

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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