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2010 年度 実績報告書

心磁図法による虚血性心疾患早期診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22590769
研究機関筑波大学

研究代表者

渡辺 重行  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90251058)

キーワード心磁図 / 虚血性心疾患 / 心電図 / 体表面マッピング / 心筋虚血
研究概要

本研究の目的は、新しい心臓診断法である心磁図を用い、潜在する虚血性心疾患の非侵襲的早期診断法を開発することにある。平成22年は、以下の3点について検討を行った。
1)正常対照例(100例)の安静時心磁図所見を明らかにする。
2)虚血性心疾患患者(100例)の安静時心磁図異常所見を明らかにする。
3)上記2)の対象に、さらに運動負荷心磁図検査を行い、心筋虚血を誘発した際の心磁図異常を明らかにする。その結果、
1)正常例の心磁図所見が明らかとなった。すなわち、心房および心室の脱分極所見、再分極所見である。特に心房の再分極所見は心電図では観察することが出来ないため、新た知見である。さらに、異常な脱分極所見、例えば、右脚ブロック、左脚ブロック、左脚前枝ブロック、左脚後枝ブロックについても明らかにすることが出来た。また、健常例においては、ST部分においては全く電流は検出されないか左下に向かう微弱な電流が検出されるのみであることが明らかとなった。
2)虚血性心疾患例においては、ST部分に於いて、正常例とは明らかに異なる方向の異常電流が、安静時心磁図に於いて既に存在することが明らかとなった。さらにこの電流は、理論的に虚血部の心内膜方向に向かうとされる傷害電流と方向がほとんどの例で一致することが確認できた。
3)上述の虚血性心疾患例に特徴的な心磁図所見は、運動負荷を加えるとその所見が増強することが示され、同所見が、心筋虚血を示すものであることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Subtraction Magnetocardiogram for Detecting Coronary Heart Disease2010

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Kandori, Shigeyuki Watanabe, Kazutaka Aonuma
    • 雑誌名

      Ann Noninvasive Electrocardiol

      巻: 15 ページ: 360-368

    • 査読あり
  • [学会発表] Visualization of Normal and Abnormal Atrial or Ventricular Excitation Process using Magnetocardiography2010

    • 著者名/発表者名
      Slugeytiki Watanabe
    • 学会等名
      The 3rd Asian Synposium on Magnetocardiography
    • 発表場所
      Tsukuba(招待講演)
    • 年月日
      2010-12-10

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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