心臓カテーテル検査を行った連続102症例の心臓病患者(主に虚血性心疾患)の早朝安静時血漿GLP-1濃度を測定した結果、早朝血漿GLP-1濃度がimpaired left ventricular function 群(EF<55%)ではpreserved left ventricular function 群(EF>55%)に比較して有意に高値を示し、さらに左室駆出率(EF)が早朝安静時の血漿GLP-1濃度と負の相関を示した。血漿GLP-1濃度はHbA1cとは相関を認めなかった。血漿GLP-1濃度と血漿BNP濃度は正の相関を示した。これらは心不全のマーカーあるいは心臓保護因子として確立されている血漿BNP濃度と同様の動態を示した。これらのことから、内因性GLP-1が心臓保護因子として作用している可能性が高い。
|