研究課題/領域番号 |
22590776
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30293632)
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研究分担者 |
漆田 毅 浜松医科大学, 医学部, 助教 (20334980)
林 秀晴 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50135258)
早乙女 雅夫 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (70509512)
加藤 秀樹 浜松医科大学, 医学部, 助教 (80314029)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系 / 灌流心 / 糖尿病 / 虚血/再灌流 / レニン 阻害薬 / ミトコンドリア |
研究概要 |
正常及び糖尿病ラットの灌流心における虚血障害と虚血領域のレニン、プロレニン受容体量、細胞内ミトコンドリア機能の検討 【方法】Wistar rat (非DM)及びGoto-Kakizaki rat (DM)より心臓を摘出し、Langendorff装置に装着して灌流する。250/分で電気刺激し左室発生圧と左室拡張終期圧を測定する。虚血は、摘出心の前下行枝の灌流を90分間完全に停止させて作成する。組織中のrenin、angiotensin II(ATII)、prorenin、prorenin受容体は、免疫染色、Western blottingにて測定する。また、レニンを灌流した心筋の単離細胞と単離ミトコンドリアでミトコンドリア膜電位を測定する。 【結果】虚血後の左室発生圧の低下と拡張終期圧の上昇は、DM群において非DM群より軽度であった。また、梗塞範囲もDM群で小さかった。Aliskirenは、DM群において心機能を低下させ、梗塞サイズを増大させた。一方、valsartanはこれらに影響しなかった。DM群では、Western blottingと免疫染色の両方の評価で、虚血領域のrenin発現が増加していた。また、ATIIの発現も軽度増加していた。非DM群ではこれらの増加はなかった。Prorenin受容体の発現は両群で差はなかった。電子顕微鏡の検討では、reninの発現は、単離心筋細胞内に認められ、特にミトコンドリアに優位に存在した。スキンド細胞と単離ミトコンドリアをreninへ暴露すると、ミトコンドリア膜電位は脱分極し、この効果はaliskirenで消失した。 【結論】糖尿病心においては、虚血中、心筋のミトコンドリアに優位に存在する非分泌性のreninが増加する。このreninは、ミトコンドリアの膜電位の脱分極を予防することにより、虚血障害への耐性に関与する。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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