研究概要 |
日本では大規模臨床試験に裏付けされた事実に基づき循環器領域でもガイドラインが作成されているが、参考とされた論文はほとんどが海外のものであった。本研究の目的は、冠動脈インターベンション時代である現代において、全国規模で急性心筋梗塞の症例登録を前向きに行い、急性心筋梗塞の病態や治療に関するエビデンスを蓄積し、最終的には我が国独自のガイドライン作成に役立てることである。 平成25年3月31日現在、本研究は全国16施設で構成されている前向き観察研究で、対象は発症24時間以内に来院した急性心筋梗塞患者である。平成25年3月に実務担当者会議を行ったが、その時点で2,190例が登録されていため、解析が可能な症例数に達していると考え、現在症例の蓄積は行いながらデータのクリーニングとともに解析内容を検討している。薬剤溶出性ステントや糖尿病、尿酸などと院内予後について解析することになると思われる。 新たな循環器系作動薬などが数多く登場し臨床現場でも使用されているため、これまでと同様に登録ファイルの内容を見直し、修正する。症例登録方法はファイルメーカーProを用いて作成したファイルに入力する。各研究協力者が登録したファイルは事務局に集められ、事務局でエクセルシートに展開し合体させる。 解析を進めるとともに、新しいファイルで引き続き登録を継続し、平成25年9月または平成26年3月の実務担当者会議で解析結果を含めた現況を報告する予定である。
|