• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

LPSプライミング後LPS、BLM再投与肺損傷の病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 22590854
研究機関信州大学

研究代表者

津島 健司  信州大学, 医学部, 委嘱講師 (60372512)

研究分担者 横山 俊樹  信州大学, 医学部・附属病院, 医員 (20467161)
キーワード肺損傷 / LPSプライミング / IL-10
研究概要

LPSプライミングを受けたマウスは、LPSによる気管内再投与刺激に対して、肺損傷からの回復が通常マウスに比べて早期に認められ、また、高濃度LPSに対して抵抗性を示すことが知られているが、その機序はいまだ不明である。われわれは炎症を惹起する肺胞マクロファージのsubtypeに着目してその機序を明らかにしようとした。
LPSブライミング群にLPS気管内再投与した所見で、マウス肺胞洗浄液のマクロファージはCD11b^<high>CD11^<high>,CD11b^<low>CD11c^<high>,CD11b^<high>CD11c^<low>というsubtypeを示した。Narveな状態ではCD11b^<low>CD11c^<high>が主なpopulationである。このように、LPSプライミング後にもマクロファージのsubtypeが異なっていた。また、LPS再投与によるBAL中好中球のアポトーシスはプライミングで亢進していた。ここの細胞が持つサイトカインを確認するとプライミング群はIL10の産生が亢進し、TNFαの産生低下を示した。この肺胞マクロファージをクロドロネイトによりLPS再投与前に肺内よりなくすと、プライミングの効果は消失した。
IL10ノックアウトマウスを使用すると、やはりLPSプライミング現象は認められなかった。BAL中好中球のアポトーシスはプライミング群、非プライミング群で差を認めず、あるsubtype群の肺胞マクロファージからIL10が産生亢進され、IL10産生肺胞マクロファージが肺損傷の収束に関与している可能性が分かった。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] Identification of occult parechymal disease such as emphysema or airway disease using screening computed tomography2010

    • 著者名/発表者名
      Tsushima K, et al
    • 雑誌名

      COPD

      巻: 7 ページ: 117-125

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 職業性肺疾患としての過敏性肺炎2010

    • 著者名/発表者名
      津島健司
    • 雑誌名

      呼吸

      巻: 30 ページ: 278-291

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The radiological patterns of interstitial change at an early phase: over a 4-year follow-up2010

    • 著者名/発表者名
      Tsushima K, et al
    • 雑誌名

      Respiratory Medicine

      巻: 104 ページ: 1712-1721

    • 査読あり
  • [学会発表] 急性呼吸不全に対するリコモジュリンによる治療2011

    • 著者名/発表者名
      津島健司
    • 学会等名
      Disseminated intravascular coagulation forum
    • 発表場所
      長野
    • 年月日
      2011-03-03
  • [学会発表] 第3回セミナーALF/ARDS抗凝固療法2010

    • 著者名/発表者名
      津島健司
    • 学会等名
      日本集中治療医学会関東甲信越地方会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-11-27
  • [学会発表] Occupational lung disease in Japan: Hypersensitivity pneumonitis due to mushroom spores2010

    • 著者名/発表者名
      津島健司
    • 学会等名
      箱根呼吸討論会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2010-06-14
  • [学会発表] IL-10 produced by alveolar macrophages plays a critical role in accelerated resolution of lung iniury by LPS priming2010

    • 著者名/発表者名
      Tsushima K
    • 学会等名
      American Thoracic Society
    • 発表場所
      ニューオリンズ・米国
    • 年月日
      2010-05-16
  • [学会発表] シンポジウムALI/低RDS薬物療法の厳重と将来抗凝固療法2010

    • 著者名/発表者名
      津島健司
    • 学会等名
      日本呼吸器学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2010-04-24
  • [図書] 病気と薬パーフェクトBOOK2010

    • 著者名/発表者名
      津島健司
    • 総ページ数
      1891
    • 出版者
      南山堂
  • [図書] 最新ARDSのすべて2010

    • 著者名/発表者名
      津島健司
    • 総ページ数
      412
    • 出版者
      医歯薬出版株式会社
  • [図書] 徹底ガイドDICのすべて2010

    • 著者名/発表者名
      横山俊樹、津島健司
    • 総ページ数
      1683
    • 出版者
      総合医学社

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi