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2011 年度 実績報告書

難治性肺疾患におけるmDiaの役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22590862
研究機関京都大学

研究代表者

小賀 徹  京都大学, 医学研究科, 准教授 (90378670)

キーワードmDia / 炎症 / 線維化 / 呼吸器
研究概要

本研究は、難治性呼吸器疾患において、Rhoエフェクター分子mDiaの役割を解析し、病態解明や将来の治療法開発に応用することを目標としている。主にmDia1欠損マウスを、急性~慢性喘息動物モデルに適用して、炎症、線維化への評価をすすめている。急性炎症期は、マウスに卵白アルブミン(OVA)をアラムとともに2回感作後、1週間OVAを連日吸入させて発症させ、評価する。気管支肺胞洗浄液(BALF)中において、野生型マウス、mDia1欠損マウスともに、非発症マウスより、好酸球を中心として細胞数が増加していたが、mDia1欠損マウスでは、有意に野生型マウスより総細胞数、好酸球、リンパ球、好中球が少なかった。また、気道過敏性もmDia1欠損マウスでは、野生型より抑制傾向がみられた。血清OVA特異的IgEを測定すると、発症群では有意に上昇していたが、mDia1欠損マウスの方が、野生型マウスより有意に低値であった。一方、慢性炎症期は、OVAの連日吸入を2週間と3週間に延ばして、評価した。野生型では、急性期より炎症が徐々に消退傾向にあったが、mDia1欠損マウスでは、炎症レベルは野生型マウスに追いついていき、長期的な炎症抑制は認められなかった。既報では、mDia1欠損マウスでは、T細胞の増殖と遊走能の低下が示されており、本研究では、それがアレルギー性炎症の発症機序に遅れを生じている可能性を考えた。本年度は、喘息モデルでの線維化の評価(コラーゲン測定や組織)や、仮説に基づいて細胞の遊走実験や、過敏性に直結する細胞の収縮能などの評価を行い、本モデルにおけるmDia1の役割を明らかにして、まとめることを目標とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

mDiaの効果を、最初アレルギーモデルと線維症モデルとの2つのモデルを途中まで平行して進めていたため、迷ってしまったが、現在はまずアレルギーモデルをすすめることで方向性が定まったので、遅れは問題ない。

今後の研究の推進方策

アレルギーモデルを完遂し、英文論文や学会等で発表する。方向性は決まっているので、今後大きな問題点はない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] COPDと肺線維症における慢性炎症2011

    • 著者名/発表者名
      小賀徹
    • 雑誌名

      実験医学

      巻: 29 ページ: 1572-1579

  • [雑誌論文] 新薬を生み出す診療と研究を目指して2011

    • 著者名/発表者名
      小賀徹
    • 雑誌名

      最新医学

      巻: 66 ページ: 1680-1684

  • [学会発表] Roles of prostanoids in pulmonary fibrosis2011

    • 著者名/発表者名
      Toru Oga
    • 学会等名
      1st Meeting of Asian-Pacifc Federation of Inflammation and Regeneration : APFIR2011
    • 発表場所
      Kyoto, Japan
    • 年月日
      2011-06-02

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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