研究課題
ボランティアの末梢血から比重遠心分離法で分離した単核球よりCD4T細胞を単離した。Anti-human CD3 monoclonal antibody(mAb)とanti-human CD28 mAbをcoatingしたculture plateで、単離したCD4 T細胞をIL-23存在下に7~10日間培養し、IL-17A産生を特徴とするTh17細胞を誘導・増殖した。同様に、CD4 T細胞をIL-12存在下に7~10日間培養し、IFN-gannma産生を特徴とするTh1細胞を誘導・増殖した。増殖した細胞中のTh17細胞及びTh1細胞の比率を、各々の細胞のIL-17AとIFN-gannmaの細胞内発現をflow cytometryで検討し確認した。誘導・増殖させた細胞中のTh17細胞及びTh1細胞をヒトIL-17A産生細胞分離キット及びヒトIFN-gannma産生細胞分離キットで単離した。単離したTh17細胞及びTh1細胞の培養上清を採取した。採取したTh17細胞培養上清の血管新生活性をangio genesiskitを使用して検討した結果、VEGFなどより血管新生誘導活性は低いものの、明確な血管新生誘導活性を有することを見出した。Th17細胞培養上清の血管新生活性は、IL-17A阻害抗体の添加で一部阻害されることが判明した。さらに、Th17細胞の培養上清がhuman dermal microvascular endothelial cell(HMVEC)の遊走を刺激するか検討した結果、Th17細胞の培養上清は、HMVECの遊走を促進することが判明した。
3: やや遅れている
平成23年3月11日に発生した東日本大震災により研究室の研究資材に大きな損害が発生し、かつ計画停電などにより約4か月間実験がまったく実施できなかったため。
研究の進展をより早めるために、CD4 T細胞からIL-17A産生を特徴とするTh17細胞を誘導・増殖する課程がさらに効率的に行えるように工夫する。
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Inflammation
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