研究課題/領域番号 |
22590871
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
福永 興壱 慶應義塾大学, 医学部, 特任助教 (60327517)
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研究分担者 |
浅野 浩一郎 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (60192944)
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キーワード | 肺線維症 / 抗炎症性脂質メディエーター |
研究概要 |
魚油に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)由来のレゾルビンE1(RvE1)は強い抗炎症性作用と組織保護作用をもつ。ブレオマイシン誘発性肺線維症モデルを用いて線維化期にRvE1(100ng/mouse)を腹腔内に連日投与(7日間)することによって肺内の炎症細胞の減少、組織学的に線維化の程度あるいは肺内のコラーゲン産生量の減弱、マウス肺機能(Lung Elastance)の改善を認め、RvE1は肺線維症動物モデルにおいて線維化期を抑制する可能性が示唆された。同モデルを用いて線維化期に前駆体であるEPA(1000mg/kg)を大量投与した。結果RvE1投与と比較すると上記に認めた結果よりその効果はやや劣るものの、肺線維化の抑制効果を認めた。次にEPA投与により肺内でどのような脂肪代謝産物が産生されているか検討した。同モデルのEPA投与後の肺を摘出し、共同研究者である東京大学大学院薬学系研究科有田誠准教授の協力のもとLC-MS/MSを用いて肺内での産生されるEPAに由来する数百種類の代謝産物である脂質メディエーターについて解析した。結果RvE1の増加のみならず線維化抑制に関与する脂質メディエーター産生が促進されている可能性が示唆された。EPA大量投与によって肺線維化が抑制された結果と今回のメタボローム解析の結果から今後はこれに関与すると考えられるRvE1やこれまで報告されている脂質メディエーター以外の代謝産物の線維化抑制への寄与について検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在EPA代謝産物の肺線維化への寄与については研究を進め結果を得ているが、同じく魚油に含まれているDHA代謝産物に関しての研究は取り組んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
上記にように現在EPA代謝産物による肺線維化抑制への結果の集積が得られつつある。今後は当初の計画にあったDHA代謝産物に関する検討との同時進行ではなく、優先的に現行の研究を施行していく予定である。
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