研究課題/領域番号 |
22590893
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
多田 芳史 佐賀大学, 医学部, 准教授 (70284627)
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研究分担者 |
小荒田 秀一 佐賀大学, 医学部, 講師 (50304887)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / インターフェロン調節因子 / Toll-like レセプター / siRNA |
研究概要 |
昨年度までの研究でIRF5欠損MRL/lprマウスではループスの病変が著しく軽快することを明らかにし、その要因として樹状細胞のTLR7およびTLR9リガンドに対するサイトカインやインターフェロンの産生低下、さらには免疫複合体に対するTNFαやIL-6の産生低下があることを示した。以上よりIRF5の機能制御がループスの治療として有望であると考えられた。そのため、本年度はIRF5の発現抑制の手法について検討を行った。 IRF5の遺伝子発現を抑制するsiRNA配列をいくつかの候補より選択した。アテロコラーゲンをキャリアとして用い、siRNAをマウスにiv後に脾臓を摘出し、IRF5の発現量を検討した。またマウス腹腔マクロファージを1日培養後、TLR9リガンドであるCpGで刺激する系で、siRNAをCpG刺激の1時間前に添加して、翌日のサイトカイン産生に対する抑制効果を検討した。これらの実験により選択したsiRNAではCpGによるTNFやIL-6の産生を90%以上抑制し、in vivo投与では3日後をピークに脾におけるIRF5発現を約50%程度に抑制できることが明らかになった。 次にSchizophyllan(SPG)を用いたsiRNAのin vivo投与法を検討した。SPGはβグルカンで3重らせん構造をとり核酸をその構造中に取り込む。SPGはdectin-1と結合するので、dectin-1を発現する抗原提示細胞にのみ核酸をデリバリーできる。IRF5に対するsiRNAとSPGの複合体を作成し、MRL/lprマウスに12週例から18週齢まで、週2回腹腔内へ投与してループス腎炎の評価を行った。現在解析中であるが、これまでの検討では腎炎の程度には明らかな改善は認めていない。今後さらに解析と追試を行い、IRF5を介したループス腎炎の治療について検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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